一般社団法人日本家政学会第74回大会

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2022年5月27日〜5月29日オンライン開催
一般社団法人日本家政学会大会
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2022年5月27日〜5月29日オンライン開催

[2B-02]誘電型加温を用いた食品の低温調理の基礎的検討

〇新井 舜也1、山本 隆彦1(1.東京理科大学)

キーワード:

誘電型加温、低温調理、サーモン

目的
近年,食品の低温調理が注目を集めている. 低温調理は食品を35~60℃程度の低温で長時間加熱する調理法である.低温調理は食品を密閉し,低温に保った湯の中で調理するのが一般的である.しかしながら,低温調理では湯温を40~60℃に留めるため, 食品内部が所望温度に達するまでに時間を要する.一方で,誘電型加温[1]は試料内部に均一な電流を流すことで試料を均一に加熱でき,調理時間の短縮が望める. 本研究では,湯煎する低温調理を誘電型加温により代替し,試料を短時間で所望温度に到達可能な装置の実現を目指し,基礎的検討を行った.
方法
本研究では縦54~76 mm,横130 mm,厚み 5~12 mmの市販サーモンを加温試料とした.試作した装置は,縦100 mm,横200 mmの長方形電極2枚により形成される平行平板コンデンサであり,内部に加温対象試料を挿入するものである.さらに,外部への放熱を避けるため,周囲をアルミ製保温シートで覆った.2枚の電極に対し周波数6 MHz,振幅65 Vの交流電圧を加えた.試料を23 ℃から35 ℃以上にまで加温することを想定し,試料表面の温度を測定した.
結果
加温装置による加熱によって,試料の温度は5分間で23℃~35.8℃程度まで温度上昇した.目標値である35℃を確認した.