[2B-04]スターター添加した副菜における大腸菌および黄色ブドウ球菌の消長
〇小西 大喜1、綾部 園子2、菊地 明日香2、加藤 亜弓2、高梨 美穂2、村松 芳多子2(1.上野村学校給食センター、2.高崎健康福祉大)
キーワード:
学校給食、野菜、保存、毒素産生
目的 学校給食における生野菜提供に向けた基礎研究として、スターター添加した調理済み野菜(副菜)の細菌の消長について検討した。さらに黄色ブドウ球菌はエンテロトキシン毒素産生の有無を確認した。
方法 本学健康栄養学科の給食経営管理実習で大量調理された給食8献立の副菜を試料とした。副菜はスターター無添加群およびスターターとして大腸菌、または黄色ブドウ球菌を添加した3群を、冷蔵および常温保存した。試料の一般生菌数および大腸菌群数、黄色ブドウ球菌数を常法により測定した。また、黄色ブドウ球菌を添加した試料における毒素産生の有無について、黄色ブドウ球菌エンテロトキシン検査キットを用いて測定した。
結果 スターター無添加群において、一般生菌数は保存温度と時間による増殖差は認められなかった。スターター添加群において30℃保存では時間の経過とともに、生菌数の有意な増加が認められた。とくに、大腸菌数は増殖が早く、その生菌数は最大で2.7 log CFU/g増加した。黄色ブドウ球菌添加群において、いずれの試料でも毒素産生は認められなかった。これらのことから、副菜の保存温度と時間の管理は、二次汚染による集団食中毒が発生した場合の被害抑制として有効ではあるが、発生予防効果は小さく、二次汚染防止の徹底が副菜の衛生的な提供につながることが示唆された。
方法 本学健康栄養学科の給食経営管理実習で大量調理された給食8献立の副菜を試料とした。副菜はスターター無添加群およびスターターとして大腸菌、または黄色ブドウ球菌を添加した3群を、冷蔵および常温保存した。試料の一般生菌数および大腸菌群数、黄色ブドウ球菌数を常法により測定した。また、黄色ブドウ球菌を添加した試料における毒素産生の有無について、黄色ブドウ球菌エンテロトキシン検査キットを用いて測定した。
結果 スターター無添加群において、一般生菌数は保存温度と時間による増殖差は認められなかった。スターター添加群において30℃保存では時間の経過とともに、生菌数の有意な増加が認められた。とくに、大腸菌数は増殖が早く、その生菌数は最大で2.7 log CFU/g増加した。黄色ブドウ球菌添加群において、いずれの試料でも毒素産生は認められなかった。これらのことから、副菜の保存温度と時間の管理は、二次汚染による集団食中毒が発生した場合の被害抑制として有効ではあるが、発生予防効果は小さく、二次汚染防止の徹底が副菜の衛生的な提供につながることが示唆された。