[2C-03]3次元成人女子人体形状のイメージ評価による左右差の特徴抽出
〇奥山 綾乃1、増田 智恵1、村上 かおり2(1.椙山女学園大、2.広島大)
キーワード:
左右差、3次元人体形状、イメージ評価、成人女子、クラスタ分析
【目的】既製服は左右対称の人体形状を基に設計される。左右対称の人体形状が少ないことは周知の通りである。成人女子の3次元人体形状の左右差について,視覚による感性的な左右差のイメージ評価を分類し,さらにイメージ評価と実際のサイズによる物理的評価との関係についても検討した。【方法】1.成人女子1210名(平均年齢42.36歳,SD=17.75歳),2.非接触人体計測器による3次元人体形状のサイズも含めた自動計測,3.3次元モデルをディスプレイ(横幅52.0㎝前後×縦幅32.5㎝前後)に回転表示し,評価者7名(20代成人女子)による1210名の左右差(肩先の高さなど10項目)のイメージ評価【結果】1.左右差のイメージ評価の主成分分析により,PC1:上半身の左右差,PC2:下半身の左右差,PC3:太さの左右差 の3つの成分が抽出された。2.1210名のPCS1~PCS3の主成分得点を用いてクラスタ分析を行った結果,主に「肩先の高さ」での左右差と「肩幅」,「上腕部」,「腰部側面の張り出し」などの部分での左右差との組み合わせによる特徴のあるクラスタと左右差が少ないクラスタの特徴が認められた。3.左右差のイメージとサイズとの関係では,「肩先の高さ」に関して両者は同傾向が認められる場合が多いが,他の部位の左右差のイメージとサイズは必ずしも一致しない場合があった。ただし,計測姿勢などに問題点も残りさらに検討する必要がある。