[3C-08]メカジキ生肉および加熱肉のpH調整による性状変化
〇米田 千恵1、笹林 舞美1、髙山 あみ1(1.千葉大)
キーワード:
メカジキ、pH調整、テクスチャー、食味
目的 筋肉タンパク質はpHによって溶解性が変化する。魚肉の酢漬け処理の知見はあるが、アルカリ性条件での魚肉の性状については報告がほとんどない。そこで生魚肉を酸(食酢)、アルカリ(重曹)に浸漬した場合に起こる変化を調べ、加熱した場合の食味を明らかにすることを目的とした。
方法 試料として冷凍メカジキ肉を解凍して使用した。浸漬液は水、1.7%(0.2M)重曹、食酢で、これに2%食塩を添加したものの計6種を調製した。対照として未浸漬も準備した。約20gに成形した試料を試料重量の2倍容量の浸漬液に、4℃で20時間まで浸漬した。加熱試料は、2時間浸漬後の魚肉試料を包装して、65℃で1時間加熱したものとした。浸漬前後、加熱後に外観を観察し、重量、pH、色を測定した。浸漬後および加熱後の試料について、テクスチャーを測定し、加熱肉についてATPおよび関連化合物の測定と官能評価を行った。
結果 浸漬液に食塩がない場合、酸性、アルカリ性条件ともに重量が増加した。加熱による重量減少は食酢、重曹で抑制された。食酢に食塩がある条件では、重量が減少し、硬いテクスチャーとなった。一方で、重曹浸漬により魚肉は膨潤し、食塩添加でその傾向が強まったが、加熱肉のテクスチャー特性は未浸漬や水浸漬と同等であった。また、食酢浸漬した加熱試料がイノシン酸に富んでいた。
方法 試料として冷凍メカジキ肉を解凍して使用した。浸漬液は水、1.7%(0.2M)重曹、食酢で、これに2%食塩を添加したものの計6種を調製した。対照として未浸漬も準備した。約20gに成形した試料を試料重量の2倍容量の浸漬液に、4℃で20時間まで浸漬した。加熱試料は、2時間浸漬後の魚肉試料を包装して、65℃で1時間加熱したものとした。浸漬前後、加熱後に外観を観察し、重量、pH、色を測定した。浸漬後および加熱後の試料について、テクスチャーを測定し、加熱肉についてATPおよび関連化合物の測定と官能評価を行った。
結果 浸漬液に食塩がない場合、酸性、アルカリ性条件ともに重量が増加した。加熱による重量減少は食酢、重曹で抑制された。食酢に食塩がある条件では、重量が減少し、硬いテクスチャーとなった。一方で、重曹浸漬により魚肉は膨潤し、食塩添加でその傾向が強まったが、加熱肉のテクスチャー特性は未浸漬や水浸漬と同等であった。また、食酢浸漬した加熱試料がイノシン酸に富んでいた。