一般社団法人日本家政学会第74回大会

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2022年5月27日〜5月29日オンライン開催
一般社団法人日本家政学会大会
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2022年5月27日〜5月29日オンライン開催

[3C-14]桑菱茶の血糖値上昇抑制作用

〇安田 みどり1、安武 健一郎2、吉永 伊織3、中島 香奈子1、斎木 まど香1、江原 德美1(1.西九州大、2.中村学園大、3.中村学園大短大)

キーワード:

桑の葉、菱、血糖

【目的】食後高血糖は、糖尿病のみならず動脈硬化のリスクファクターとなるため、食後の急激な血糖値の上昇を抑えることが必要である。桑の葉には、1-デオキシノジリマイシンが含まれ、α-グルコシダーゼを阻害することが知られている。一方、我々は菱の外皮に含まれるポリフェノールが血糖値上昇を抑制することを明らかにしている。本研究では、桑の葉と菱の外皮を混合した桑菱茶を開発し、血糖値が高めの方に対する食後血糖値の上昇に及ぼす影響について調べた。
【方法】研究対象者は、空腹時血糖値が100 ~126 mg/dL またはヘモグロビンA1cの値が5.6~6.5%の30名(43.9±8.4歳、男性21名、女性9名)で、無作為に2群に割り付けた。試験は、ランダム化プラセボ対照二重盲検クロスオーバー比較試験とした。空腹時に採血を行った後、桑菱茶またはプラセボ茶200 mlを飲用させ、すぐに米飯200 gを摂取させた。その後、30、60、90、120分後に採血を行い、血糖とインスリンを測定した。
【結果】桑菱茶は、プラセボ茶に対して食後30および60分後に有意に血糖値の上昇を抑えることがわかった。また、食後のインスリンの上昇についても有意に抑制することが明らかになった。以上の結果より、桑菱茶は、血糖値が高めの方に対して食後血糖値の上昇を抑制する食品素材としての有効性が示唆された。