[3D-13]組み組織と組紐製作条件が組紐の外観と力学的特性に及ぼす影響―鎖つなぎ組、八つ金剛組、江戸八つ組の比較-
神谷 菜々子1、〇松梨 久仁子1、多田 真純2(1.日本女大、2.(株)テクスト)
キーワード:
組紐、組み組織、おもりバランス
目的 丸台組紐においては、おもりのバランスは職人の経験から、吊りおもりの質量はおもり玉の総質量に対し35%~40%が適当とされている。筆者らは八つ金剛組1)と江戸八つ組2)について、おもりバランスの変化が組紐の外観と力学的特性に及ぼす影響について検討し、職人の経験則の妥当性を確かめている。本研究では新たに鎖つなぎ組を製作し、八つ金剛組及び江戸八つ組の各特性と比較することにした。
方法 おもりバランスは、おもり玉の総質量に対し、吊りおもりの質量を0%, 20%, 40%, 60%, 80%に設定し、木綿糸3 本取りで鎖つなぎ組を製作した。製作した試料の組上がり率、太さ、露出した組糸の長さ、引張特性などを測定した。
結果 いずれの組み組織も組紐のみかけの太さはおもりバランス20%あるいは40%の時に細くなり、おもりバランスが小さくまたは大きくなるにつれて太くなった。組み上がり率は八つ金剛組が他の2 つの組織に比べて小さく、八つ金剛組は組糸を多く必要とする組織であることがわかった。23.5kPa 圧力下での太さは、鎖つなぎ組と八つ金剛組はおもりバランス40%以上でほぼ一定となるのに対し、江戸八つ組はおもりバランスの増加に伴い低下しており、組紐の圧縮特性は組紐の内部構造が影響する。
1)松梨他;JFST,76(9),p.296-304(2020)
2)青柳他;2021年度繊維学会年次大会予稿集Vol.76,No.1 (2021)
方法 おもりバランスは、おもり玉の総質量に対し、吊りおもりの質量を0%, 20%, 40%, 60%, 80%に設定し、木綿糸3 本取りで鎖つなぎ組を製作した。製作した試料の組上がり率、太さ、露出した組糸の長さ、引張特性などを測定した。
結果 いずれの組み組織も組紐のみかけの太さはおもりバランス20%あるいは40%の時に細くなり、おもりバランスが小さくまたは大きくなるにつれて太くなった。組み上がり率は八つ金剛組が他の2 つの組織に比べて小さく、八つ金剛組は組糸を多く必要とする組織であることがわかった。23.5kPa 圧力下での太さは、鎖つなぎ組と八つ金剛組はおもりバランス40%以上でほぼ一定となるのに対し、江戸八つ組はおもりバランスの増加に伴い低下しており、組紐の圧縮特性は組紐の内部構造が影響する。
1)松梨他;JFST,76(9),p.296-304(2020)
2)青柳他;2021年度繊維学会年次大会予稿集Vol.76,No.1 (2021)