一般社団法人日本家政学会第74回大会

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2022年5月27日〜5月29日オンライン開催
一般社団法人日本家政学会大会
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2022年5月27日〜5月29日オンライン開催

[3G-01]コロナ禍における宮崎県内の放課後児童クラブの現状に関する一研究

〇篠原 久枝1(1.宮崎大)

キーワード:

放課後児童クラブ、コロナ禍、宮崎県

目的:「放課後児童クラブ」は「放課後児童健全育成事業」の通称であり、2021年5月時点ではクラブ数26,925カ所、登録児童数1,348,275人となっている。第1回緊急事態宣言下では、学校の休校による子ども達の居場所問題が浮き彫りとなり、この時に子ども達の日常を支えたのが放課後児童クラブであった。そこで本研究では、コロナ禍における宮崎県内の放課後児童クラブの現状や課題について調査を行った。
方法:2021年11月に、宮崎県内2市の放課後児童クラブを対象に質問紙調査を行った。配布数136部、回収数104部(回収率78.2%)であった。調査項目はコロナ禍での利用状況の変化、子ども達の様子、運営上の課題などである。
結果:利用者数は、第一波では大きく減少したが、その後は、自治体の感染者数に比例して減少していた。「遠足」など施設外に出かける活動は中止しているクラブが多かったが、体を動かすことのできる外での活動を増やすなどの工夫が見られた。「おやつ・お弁当」も、感染対策に留意しつつ楽しい時間の共有となる工夫をしていた。子ども達の様子は「イライラしている子」や「眠そう・だるそうな子」、「子ども同士のトラブル」が増加したとの回答が3割に見みられ、メンタルケアの必要性が窺えた。課題としては「利用者の制限」や「支援員の不足」があげられたが、今後も子ども達の居場所としての機能が充実していくことを期待する。