一般社団法人日本医療機器学会

平成17年に施行された改正薬事法（現薬機法）や平成19年第５次医療法改正により、業界のみならず医療機関側にも医療機器の安全性が求められるようになり、医療機器の安全を担保する役割を担う臨床工学技士含め医療スタッフが各診療科においてヒューマンエラー防止に苦慮しているのが現状であるが、近年高度な医療を担う病院において、日進月歩にて進化・多様化する医療機器を介した医療事故が後を絶たず、各医療機関で様々な医療安全対策が施されていても多くのヒヤリハット事例が報告されているのが現況である。本講では主な医療機器に関連するヒューマンエラーと医療機器に係る安全管理のための対策を報告し、引き続きヒューマンエラーが発生してしまう主な要因について（当院の事例も含め）考察・報告する。また今日までの取り組みを踏まえた上で今後のヒューマンエラーへの対策について皆様と再考・議論する機会としたい。