セッション詳細
シンポジウム18 すべての働く人に「化学物質管理」を届ける仕組みづくり
2026年5月30日(土) 14:00 〜 16:00
第3会場
座長: 和久 純也(パナソニック健康保険組合), 堀内 正久(鹿児島大学 医歯学総合研究科 衛生学・健康増進医学)
令和4年5月の労働安全衛生関係法令の改正により、化学物質の自律的管理を基軸とする新たな制度が導入され、令和6年4月より本格施行されている。本改正により、リスクアセスメントの対象となる化学物質の範囲が大幅に拡大するとともに、それらを取り扱う事業場も増加した。従来、化学物質管理は主として大企業や中核的製造業を中心に実施されてきたが、改正後は有害業務を取り扱う中小企業や第三次産業を含む幅広い事業場においても管理体制の整備が求められることとなった。その結果、これまで十分な支援体制が整備されてこなかったエンドユーザー側に対する化学物質管理支援の必要性が高まり、具体的な施策および社会的支援の仕組みづくりが重要な課題となっている。
本シンポジウムでは、このような背景を踏まえ、「すべての働く人に『化学物質管理』を届ける仕組みづくり」をテーマとして、4名の専門家による講演を企画した。まず、厚生労働省化学物質対策課長の中野響氏より「職場の化学物質管理に関する最近の動向―労働安全衛生法関係―」と題し、制度改正の概要と最新の行政動向について概説いただく。続いて、産業医科大学産業保健学部の宮内博幸氏より「第三次産業における有害化学物質に対する課題について」と題し、本改正により影響が大きいと考えられる第三次産業に焦点を当て、現状と課題を整理していただく。
さらに、現場で実務に携わる専門家の立場からの報告として、健康診断機関に所属する西澤渚氏より「健康診断機関所属COHの立場から―嘱託産業医・産業保健師と協働した化学物質管理からの展望―」と題した講演を予定している。同氏は実際の支援事例をもとに、嘱託産業医や産業保健師との協働の重要性を示すとともに、基礎的助言からばく露評価・工学的対策の提案に至るまで、化学物質管理には専門性のグラデェーションが存在することを指摘する。また、支援側にも人的・時間的資源の制約があることを踏まえ、健康診断機関など従来の関係機関に加え、新たな支援人材の活用の可能性を提案する。続いて、有村洋一氏より、地域における支援資源としての保険薬局薬剤師の関与の可能性について報告いただく。鹿児島県では、鹿児島労働基準協会および鹿児島産業保健総合支援センターと連携し、鹿児島県薬剤師会が中心となって支援者育成の仕組みづくりが進められている。化学物質リスクから地域の労働者の健康を守る観点から、薬局薬剤師による支援は、地方における産業保健人材不足を補完する新たな選択肢となり得る。
総括討論では、演者とフロア参加者を交え、「すべての働く人に『化学物質管理』を届ける仕組みづくり」について議論を行う予定である。専属産業医・保健師のみならず、化学物質管理に課題を抱える産業保健スタッフや新たに支援者として関与する専門職も含め、自由闊達な意見交換を通じて、今後の実践につながる方策の創出を目指す。
本シンポジウムでは、このような背景を踏まえ、「すべての働く人に『化学物質管理』を届ける仕組みづくり」をテーマとして、4名の専門家による講演を企画した。まず、厚生労働省化学物質対策課長の中野響氏より「職場の化学物質管理に関する最近の動向―労働安全衛生法関係―」と題し、制度改正の概要と最新の行政動向について概説いただく。続いて、産業医科大学産業保健学部の宮内博幸氏より「第三次産業における有害化学物質に対する課題について」と題し、本改正により影響が大きいと考えられる第三次産業に焦点を当て、現状と課題を整理していただく。
さらに、現場で実務に携わる専門家の立場からの報告として、健康診断機関に所属する西澤渚氏より「健康診断機関所属COHの立場から―嘱託産業医・産業保健師と協働した化学物質管理からの展望―」と題した講演を予定している。同氏は実際の支援事例をもとに、嘱託産業医や産業保健師との協働の重要性を示すとともに、基礎的助言からばく露評価・工学的対策の提案に至るまで、化学物質管理には専門性のグラデェーションが存在することを指摘する。また、支援側にも人的・時間的資源の制約があることを踏まえ、健康診断機関など従来の関係機関に加え、新たな支援人材の活用の可能性を提案する。続いて、有村洋一氏より、地域における支援資源としての保険薬局薬剤師の関与の可能性について報告いただく。鹿児島県では、鹿児島労働基準協会および鹿児島産業保健総合支援センターと連携し、鹿児島県薬剤師会が中心となって支援者育成の仕組みづくりが進められている。化学物質リスクから地域の労働者の健康を守る観点から、薬局薬剤師による支援は、地方における産業保健人材不足を補完する新たな選択肢となり得る。
総括討論では、演者とフロア参加者を交え、「すべての働く人に『化学物質管理』を届ける仕組みづくり」について議論を行う予定である。専属産業医・保健師のみならず、化学物質管理に課題を抱える産業保健スタッフや新たに支援者として関与する専門職も含め、自由闊達な意見交換を通じて、今後の実践につながる方策の創出を目指す。
