セッション詳細
シンポジウム12 産業保健に役立つ眼の話~健診・病態から職場での対応まで~
2026年5月29日(金) 9:00 〜 11:00
第4会場
座長: 森 晃爾(産業医科大学), 白根 雅子(日本眼科医会/しらね眼科)
職域における眼科的検査は、一般健康診断において視力検査のみが義務項目とされている。しかし視機能には、視野、色覚、両眼視機能、調節機能などの重要な要素が含まれ、これらの障害により円滑な職務遂行に支障を来している事例は少なくない。
視野異常を来す代表的疾患である緑内障は、末期に至るまで視力が保たれることが多いという特徴を有するため発見が遅れやすく、転倒や交通事故など重大な労働災害の要因となっている可能性が指摘されている。昨今、60歳以上の高齢労働者は全労働者の13%を占め, そのうち70万人以上が緑内障に罹患していると推計されており、高齢期においても安全に職務を遂行するためには、早期から視機能低下の予防に対する産業衛生上の介入が必要である。とくに視野障害は運転業務従事者の安全性に直結するため、国土交通省所管の運輸業においては、早期発見を目的とした眼底検査の実施が推奨されている。
本シンポジウムでは、視野障害を来す疾患を早期に発見し、労働生産性の低下やその他の仕事への悪影響を最小限に抑えるための眼底検査の有用性と事後措置について解説する。また、両眼視機能異常を生じる斜視が職務遂行に及ぼす影響とその対応、さらに背景に重篤な全身疾患が潜在する可能性について概説する。加えて、男性の約20人に1人にみられる先天色覚異常の病態を説明し、色覚特性を有する労働者が安心・安全に就業できる職場環境整備の方策を提示する。さらに、視機能低下により安全上のリスクが生じた場合の就業上の措置や、高度視覚障害に至ったロービジョン者の就労継続に向けた合理的配慮および福祉との連携についても情報提供する。
厚生労働省は,一般健康診断の機会を活用して眼底検査を推奨する方向で検討中であり、職場における視機能の重要性があらためて認識されつつある。本セッションが、雇用者と労働者双方の眼科的課題への理解を深め、産業保健関係者が眼科医と適切に連携することで、職場の安全確保と生産性向上に寄与する契機となることを期待する。
視野異常を来す代表的疾患である緑内障は、末期に至るまで視力が保たれることが多いという特徴を有するため発見が遅れやすく、転倒や交通事故など重大な労働災害の要因となっている可能性が指摘されている。昨今、60歳以上の高齢労働者は全労働者の13%を占め, そのうち70万人以上が緑内障に罹患していると推計されており、高齢期においても安全に職務を遂行するためには、早期から視機能低下の予防に対する産業衛生上の介入が必要である。とくに視野障害は運転業務従事者の安全性に直結するため、国土交通省所管の運輸業においては、早期発見を目的とした眼底検査の実施が推奨されている。
本シンポジウムでは、視野障害を来す疾患を早期に発見し、労働生産性の低下やその他の仕事への悪影響を最小限に抑えるための眼底検査の有用性と事後措置について解説する。また、両眼視機能異常を生じる斜視が職務遂行に及ぼす影響とその対応、さらに背景に重篤な全身疾患が潜在する可能性について概説する。加えて、男性の約20人に1人にみられる先天色覚異常の病態を説明し、色覚特性を有する労働者が安心・安全に就業できる職場環境整備の方策を提示する。さらに、視機能低下により安全上のリスクが生じた場合の就業上の措置や、高度視覚障害に至ったロービジョン者の就労継続に向けた合理的配慮および福祉との連携についても情報提供する。
厚生労働省は,一般健康診断の機会を活用して眼底検査を推奨する方向で検討中であり、職場における視機能の重要性があらためて認識されつつある。本セッションが、雇用者と労働者双方の眼科的課題への理解を深め、産業保健関係者が眼科医と適切に連携することで、職場の安全確保と生産性向上に寄与する契機となることを期待する。
