講演情報

[I-CPD3-2]A病院における生体モニター管理の現状と対策 ~安全な使用を目指して~

佐藤 彩1, 福永 由枝子1, 伊藤 美登里1, 澤田 里恵1, 染谷 久美子1, 小鷲 一美1, 萩野 生男2, 石井 徹子3, 草野 泰造4, 柘植 貴博5 (1.千葉県こども病院 看護局, 2.千葉県こども病院 医局 循環器内科, 3.千葉県こども病院 医局 心臓血管外科, 4.千葉県こども病院 医局 感染科, 5.千葉県こども病院 臨床工学科)
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キーワード:

生体モニター、無駄なり防止、アラーム担当

I.はじめに A病院では生体モニターの無駄鳴りを減らし、鳴動時の適切対応を目的に、医師・看護師・臨床工学技士で構成される生体モニターワーキンググループを設置し、適正使用できる体制作りに取り組んだ。II.研究目的生体モニターワーキンググループの活動の実際を報告する。III.研究方法現状の調査から問題点を抽出し、解決策を講じた。各問題別にその実践を報告する。IV.結果.問題点1.適正装着。生体モニター装着やアラーム設定への基準が明確ではなく、モニター使用数が多くなっていた。「生体モニター安全使用についての指針」を作成し、装着基準を定め、基準をもとに、毎日モニターの要不要を担当医師と確認する事とした。問題点2.無駄鳴りを減らす。検査や入浴中等の未使用時の入床待ちが徹底されておらず無駄なりの要因となっていた。入床待ち状態への手順を明示し無駄なりの最小化に努めた。問題点3.鳴動時の対応。モニター数が多いためアラーム鳴動が多くなっていた。アラーム鳴動時に、担当看護師へ報告を行い患者の観察を指示する「アラーム担当者」を配置した。装着基準を設けた事で、漫然と装着している状態がなくなり使用数を減じる事ができた。未使用時の入床待ち状態の徹底や、アラーム担当者の設置の試みは、人員不足の観点から手順に沿っての運用が難しい現状はあるが意識は徐々に向上している。V.考察ワーキンググループを設置し、問題点の抽出とその対策を講じたことにより、漫然とした装着を減じる効果はあったと思われる。モニター未使用時の対応やアラーム対応は、人員問題や、現場の現状に合わせてさらに検討が必要である。VI.結論作成した対応策の運用の実際を継続的に現状把握し、長期的に継続可能な対応策を講じていく必要がある。医療者の生体モニターへの意識を高め、アラームに敏感でいられる環境を作ることが大切である