講演情報
[I-HRS-5]切れ目のない学校保健を目指した、学校健診 DX 実証取り組みと目指すところ
○畑中 洋亮1,2 (1.一般財団法人あなたの医療, 2.内閣官房デジタル行財政改革会議事務局)
キーワード:
学校健診、PMH、デジタル行財政改革
政府は、全国の意欲ある自治体と連携し、学校保健領域のデジタル・トランスフォーメーション(DX)を推進するため、「デジタル行財政改革」の枠組みに基づいた新しい地方経済・生活環境創生交付金デジタル実装型 TYPESによる実証事業を開始したに取り組む。本取り組みは、統合型校務支援システムに格納される学校健診情報のデジタル化を前提でとし、保護者や地域のかかりつけ医療機関という地域内外等の関係者間におけるをつなぐ政府データ連携基盤PMH(Public Medical Hub 学校保健)の構築を目的とし、将来的に国や地方の標準的なデジタル基盤構築な全国展開を見据えた効果検証を行う先導的モデルである。従来、学校健診は紙ベースでの保護者調査票、健診結果の管理や手作業による集計・分析が一般的であり、学校・保護者・医療機関の情報共有には多くの課題が存在していた。本実証では、健康診断データの電子化を進めるとともに、健診結果を保護者や医療機関と安全かつ迅速に共有できる仕組みを構築することで、学校健診等に係る保護者や学校、医療機関の事務負担の軽減を図るとともに、地域の健康管理体制の高度化を目指す。また、EBPM(証拠に基づく政策立案)やサービスデザインの観点を導入し、利用者起点のKPI(重要業績評価指標)を設定して継続的な効果測定を行うとともに、他自治体への横将来的な全国展開も見据えた標準仕様の策定も行われる予定である。この取り組みは、単なるデジタル化にとどまらず、こどもを中心とした「切れ目のない保健情報・子育て支援」の実現と、学校保健が地域医療と連携する新しい公共サービスモデルの構築に資するものである。