講演情報

[I-HRS-6]新潟県での学校心臓検診のデジタルトランスフォーメーションの取り組みと課題

鈴木 博1, 小澤 淳一2, 沼野 藤人3, 塚野 真也4, 佐藤 勇5 (1.新潟大学医歯学総合病院 魚沼地域医療教育センター, 2.長岡赤十字病院 小児科, 3.新潟大学医歯学総合病院 小児科, 4.新潟市民病 小児科, 5.よいこの小児科さとう)
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キーワード:

学校心臓検診、デジタルトランスフォーメーション、心電図

【はじめに】 学校心臓検診のデジタルトランスフォーメーションが望まれるが、実際に行われている地域は限られている。新潟県の都市部で医師会が主導した取り組みと過疎地域で研究も念頭に行った取り組みを紹介する。【新潟市】 心電図はデジタル化され、氏名ではなくID番号で管理。、問診票は紙媒体で管理。判定は同市学校心臓検診専用に開発された心電図判定ステム(オンプレミス型)を用い、,心臓検診委員(約20名)が新潟市医師会の事業所内に出向いて判定。 心電図はMFERに変換し、心電図判定システムに取込。 記録紙費用の削減や心電図の保管場所が不要、判定作業の効率化などの利点はあるが、過去の心電図の比較は判定システム内ではできないことや初期費用とメンテナンス費用がかかるなどが課題。【南魚沼市】 個人固有のIDを教育委員会が作成してデータ管理。心電図はデジタル化され、問診票は紙媒体。判読はオンプレミス型。同市から委託された医師一名が、同市から貸与されたスタンドアローンのPC(同市学校心臓検診専用に開発された心電図判定ステム判定が入った)で行っている。心電図はMFERに変換し、判定システムに取り込み。問診票の有所見は判定医が入力。 学校での身体測定や血液、尿検査の結果、既往歴も同判定システムに取り込み。 過去のECGとの比較や他の健診情報の参照も判定システム内でできる利点はあるが、費用や継続性が課題。【結語】両市ともシステム構築には教育委員会との連携と強力なリーダーシップが必要であった。診断精度向上や省スペースなど利点は多かったが、継続性やさらなる効率化が課題である。