講演情報
[II-OR28-02]学童期の心臓移植待機患児における学習環境の課題
○新井 萌華1, 六郎田 杏実1, 曽根 広誠1, 高山 志乃1, 土屋 美代子2, 戸田 紘一3, 小島 拓朗3 (1.埼玉医科大学国際医療センター 看護部, 2.埼玉医科大学国際医療センター 重症心不全・心臓移植センター, 3.埼玉医科大学国際医療センター 小児心臓科)
キーワード:
学習環境、学童期、EXCOR®
【目的】
小児用体外設置式補助人工心臓システム(以下EXCOR®)を装着している心臓移植待機患児はドナーが少なく、移植までの待期期間が長いため長期入院を余儀なくされている。そのため長期入院が必要な学童期の患児にとって学習環境を整える援助は成長・発達を考慮した上で必要不可欠である。今回学童期のEXCOR®装着患児の学習環境を振り返り、今後の学習環境の課題を明確にする。
【方法】
EXCOR®装着中の学童期患児1例の小学校就学時~3年目の12月までの看護記録から後方視的に調査し分析した。
【結果・考察】
小学校就学前院内に併設されている院内学級の教員を含む多職種でカンファレンスを実施した。EXCOR®装着患児は常に医療者の監視が必要なため登校日や登校時の付添者を決定した。入学当初は個人授業とし、院内学級へ通学。EXCOR®の設置場所や患児の座席の位置及び他患児と授業を受けることが可能か判断した。院内学級以外の学習時間は自室にて1人で学習していたが医療処置や他患児の声などで学習が中断され、集中できない環境であった。そのため週1回行われるカンファレンスで検討し院内学級へ通学する回数・時間を増やした。患児は個室管理が長かったため、横のつながりも必要と考え、小学校2年時より集団授業を取り入れた。しかし、毎日院内学級に付き添える医療者を確保することは難しく限界があり、朝の会はリモートで参加した。多職種連携し通常の学校生活に近い環境を整えられたが毎日院内学級へ通学することができず、安全面からEXCOR®装着中の患児は常に医療者の監視が必要である状況が生じると考える。
【結論】
EXCOR®装着患児は多職種連携、リモートの活用により学習環境を整えることができた。しかし、院内学級へ付き添う医療者の人員確保が難しく院内学級で授業を受ける日数に限界があった。患児が心臓移植を終え、社会へ出た時適応していけるよう社会生活を想定した学習環境を整えていく必要がある。
小児用体外設置式補助人工心臓システム(以下EXCOR®)を装着している心臓移植待機患児はドナーが少なく、移植までの待期期間が長いため長期入院を余儀なくされている。そのため長期入院が必要な学童期の患児にとって学習環境を整える援助は成長・発達を考慮した上で必要不可欠である。今回学童期のEXCOR®装着患児の学習環境を振り返り、今後の学習環境の課題を明確にする。
【方法】
EXCOR®装着中の学童期患児1例の小学校就学時~3年目の12月までの看護記録から後方視的に調査し分析した。
【結果・考察】
小学校就学前院内に併設されている院内学級の教員を含む多職種でカンファレンスを実施した。EXCOR®装着患児は常に医療者の監視が必要なため登校日や登校時の付添者を決定した。入学当初は個人授業とし、院内学級へ通学。EXCOR®の設置場所や患児の座席の位置及び他患児と授業を受けることが可能か判断した。院内学級以外の学習時間は自室にて1人で学習していたが医療処置や他患児の声などで学習が中断され、集中できない環境であった。そのため週1回行われるカンファレンスで検討し院内学級へ通学する回数・時間を増やした。患児は個室管理が長かったため、横のつながりも必要と考え、小学校2年時より集団授業を取り入れた。しかし、毎日院内学級に付き添える医療者を確保することは難しく限界があり、朝の会はリモートで参加した。多職種連携し通常の学校生活に近い環境を整えられたが毎日院内学級へ通学することができず、安全面からEXCOR®装着中の患児は常に医療者の監視が必要である状況が生じると考える。
【結論】
EXCOR®装着患児は多職種連携、リモートの活用により学習環境を整えることができた。しかし、院内学級へ付き添う医療者の人員確保が難しく院内学級で授業を受ける日数に限界があった。患児が心臓移植を終え、社会へ出た時適応していけるよう社会生活を想定した学習環境を整えていく必要がある。