講演情報
[II-P01-1-02]カンファレンスの習慣化による看護実践と多職種協働の変化
○黒岩 清華, 菅原 荘, 阿部 めぐみ, 伊藤 怜司 (慈恵会医科大学附属病院 看護部 PICU)
キーワード:
カンファレンスの習慣化、看護実践の変化、他職種協働の変化
【背景】当院のPICUは、新施設へ移転およびコロナ禍明けから入院患者数が急激に増加し、患者の重症度も上昇している。重篤な病態で長期PICU入床を要する患者の看護を行なっていく中で、多くの課題に直面するようになった。統一した看護実践を行うためカンファレンスを習慣化し、その結果スタッフの意識に良い変化がもたらされた。【目的】カンファレンスの習慣化がもたらした、看護実践と多職種協働の変化を明らかにする。【方法】カンファレンス実施による自身、チーム、実際の看護の変化に関し、自由記述でアンケート調査を実施。【倫理的配慮】個人が特定されないよう配慮し、必要なデータのみ収集し、分析を行った。【結果】記述文章からキーワードを選出、カテゴリー化を行った。看護の迷いや家族との関りでの不安が解消された(48%)、看護の方向性の一致が図れるようになった(33%)、健康の段階に応じた看護の提供ができるようになった(24%)、看護の視点・視野が広がった (19%)、チーム意識が向上した(19%)、すべての患者への関心が向上した(19%)、患者や家族の変化や思いを大切にできるようになった(19%)、看護師間で解決できないことを積極的に他職種カンファレンスに繋げられるようになった(14%)【考察】カンファレンスの習慣化により、個人、チーム、患者への関わりにおいて良い変化が生じていた。その変化から、看護実践の統一性があがり、チーム全体での継続看護の質が上がったと考える。また、看護チームで把握した患者、家族の思いをもとに、代弁者として多職種協働における役割発揮ができるようになった。これらの変化は、多職種でも患者へ一致した目標で関わることができ、円滑な治療、ケアの提供ができ、早期回復にもつながる契機となったと考える。【結論】カンファレンスの習慣化により、看護の目標が定まり、他職種協働における看護の専門性を持った連携が可能になった。