講演情報
[II-PD7-2]CHD、RCMなど拡張障害を主病態とする心不全に対するVAD治療
○帆足 孝也1, 鈴木 孝明1, 上野 高義2, 小野 稔3, 浅瀬 真理子5, 福嶌 教偉4,5 (1.埼玉医科大学国際医療センター 小児心臓外科, 2.大阪大学 心臓血管外科, 3.東京大学 心臓血管外科, 4.千里金蘭大学 看護学科, 5.国立循環器病研究センター 移植医療部)
キーワード:
心移植、データベース、拡張障害
拘束性の循環動態(Restrictive physiology)は左心系では左室補助人工心臓(LVAD)の脱血不良、右心系では左室への前負荷障害を引き起こす事から、心室補助人工心臓(VAD)治療に不向きとされている。国内で低体重小児に唯一使用可能なExcor pediatricを用いたVAD治療患者の国内レジストリであるJ-EXCORは2018年にデータ登録を開始、経時的な不具合発生率などの稼働状況に係るデータを収集、評価するシステムを構築する事を主目的としているが、生存期間やQOL等に影響を与える因子の探索(解析)も研究目的として含んでいる。今回我々は現在登録されているJ-EXCORデータ93例の解析から、心移植への橋渡しとしてVAD治療が必要となる主要心筋変性疾患である拡張型心筋症(DCM)に対する、Restrictive physiologyを生じる2大病変である先天性心疾患(CHD)と拘束型心筋症(RCM)の、VAD治療の現状の比較検討を行い報告する。