講演情報

[III-CSY3-1]医学研究・論文作成の“相棒”としての生成AI:小児循環器医が知っておくべきヒント

羽山 陽介 (リアルワールドデータ株式会社)
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キーワード:

生成AI、大規模言語モデル、研究論文

近年急速に発展している大規模言語モデル(LLM)をベースとした生成AIは、医療分野においても応用が進みつつあり、特に医学論文執筆において新たな支援ツールとして注目されています。
本講演では、まず生成AIの基本的な仕組みと特徴について概説します。そのうえで、実際の医学論文作成の場面で、どのように生成AIを活用できるのかを具体例をまじえてお話ししたいと思います。抄録のたたき台作成、文献の要約、英語表現のチェック、図表の説明文の校閲など、生成AIを「相棒」として活用する手法について考えたいと思います。
一方で、生成AIの出力結果には根拠のない記述が含まれる可能性があり、内容の確認、引用文献の正しさ、研究倫理、著者性の担保など、気を付けるべき点も多くあります。小児循環器領域では、疾患の希少性や、成人の病態との違い、患者背景の多様性など、領域特有の特殊性があるため生成AIの使い方にも工夫が必要です。
生成AIを安全に、そして上手に使うためのポイントを整理し、小児循環器領域での研究を論文としてもっと世界へ成果を発信するときに、生成AIをどう活かせるか、今後の可能性と課題について皆さんと共に考える時間になればと思います。