講演情報
[III-CSY3-2]生成AI活用入門~何から始めよう?~
○植田 由依1,2 (1.千葉大学大学院医学研究院人工知能医学, 2.AMI株式会社)
キーワード:
生成AI、文献検索、大規模言語モデル
進化していく生成AIを使えば、文献検索、論文下書き作成、英文翻訳などなんでもできそうな感覚に陥るが、普段から使い慣れていないと、具体的な使い方やその信頼性の判断が難しい現状がある。どの分野においても言えることとして、使い始めとしてのオススメの方法は、「時間をかければ自分にもできることや既に習得している範囲の作業をサポートしてもらう」ということである。例えば、英語論文をさらさらと読めるようになることは重要なスキルであるが、それを優先するあまり結局論文を読まないよりは、生成AIが日本語要約をしてくれたものを日常的に読み、その中で気になったものを英語で全文読む方がメリットは大きいと考える。単純な要約だけでなく、論文作成の際の参考文献ではタイトルで検索した後、求める趣旨の内容が書かれているか、どのように書かれているかを生成AIに問うことで効率化が図れる(例:Googleが提供するNotebookLM)。とは言え、ここ2年での生成AIの進化はめざましく、以前には見られたような「使う人が使えば精度が良い」「プロンプト(AIに与える指示や質問)を工夫すればいい結果が得られる」という性質も薄れていっているので、抄録提出から4カ月先の学会当日はどこまで手軽に生成AIを論文作成の過程に組み込めるようになっているかは予測できない。なるべく最新の情報を届けられるように努める。尚、この抄録は全文を作成した後、ChatGPT(o3-mini-high)に批判的な推敲を指示し、一部の言い回しを変更した。