講演情報

[I-CSY2-12]小児拘束型心筋症の多施設共同観察研究

石田 秀和1, 武田 充人2, 廣野 恵一3, 犬塚 亮4, 浦田 晋5, 石戸 美妃子6, 戸田 紘一7, 山田 佑也8, 伊藤 裕貴9, 平田 悠一郎10 (1.大阪大学大学院 医学系研究科 小児科学, 2.北海道大学大学院 医学研究院 小児科, 3.富山大学医学部附属病院, 4.東京大学 小児科, 5.国立成育医療研究センター 循環器科, 6.埼玉医科大学国際医療センター 小児心臓科, 7.東京女子医科大学 循環器小児科成人先天性心疾患科, 8.あいち小児保健医療総合センター 循環器科, 9.国立循環器病研究センター 小児循環器内科, 10.九州大学 小児科)
PDFダウンロードPDFダウンロード

キーワード:

拘束型心筋症、心臓移植、レジストリ

拘束型心筋症は、心収縮は保たれるが拡張機能が障害される非常に稀な心筋症である。小児期発症例では予後不良なことが知られており、過去の北米でのコホート研究では、診断後2年の移植回避生存率が40%程度である。日本小児循環器学会の小児期発症心疾患実態調査によると、およそ年間8-10例程度の発症数があり、その頻度の少なさから臨床像については不明な点が多い。また、心室拡張障害に対してエビデンスのある治療法はなく、進行例では心臓移植を余儀なくされる。一方で、わが国における小児心臓移植の原疾患として拘束型心筋症は、拡張型心筋症に次ぐ第2位となっており、疾患の超稀少性にもかかわらず、その臨床的重要度は高い。わが国においては小児拘束型心筋症の診断契機のトップは学校心臓検診であり、検診診断例の一部では長期に外来管理が可能なケースもある。そのため、特に心臓移植件数の少ないわが国では、移植医療を急ぐべきケースと長期管理が可能なケースを区別できるような臨床リスクの層別化研究が望まれる。拘束型心筋症の約半数で心筋サルコメアの遺伝子異常が同定されるが、これまで遺伝型-表現型関係は明らかではないものの、遺伝子異常同定例の方で予後が悪いことが明らかとなっている。
本研究はAMED難治性疾患実用研究化事業として、小児拘束型心筋症の多施設症例登録研究を行い、2025年度より小児循環器学会の課題研究Bとして承認頂いている。2026年3月現在で46例の登録を頂いており、本セッションでは、これまでの登録例における解析結果についてご報告したい。