講演情報

[I-JHRSJS-1]「生涯に渡る遺伝性不整脈の管理―無症候性キャリアと家系内スクリーニング」 学校検診で抽出された患者の取り扱い

青木 寿明 (大阪母子医療センター 循環器内科)
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キーワード:

学校検診、遺伝性不整脈、運動

遺伝性不整脈は、突然死の原因となりうる重要な疾患群であり、小児期から成人期にわたる継続的な管理が必要である。近年、学校心臓検診や失神精査、さらには遺伝学的検査の普及により、QT延長症候群(LQTS)、カテコラミン誘発多形性心室頻拍(CPVT)、Brugada症候群などの遺伝性不整脈が診断される機会が増加している。また、発端者(proband)の診断を契機として、症状を有さない遺伝子変異をもつ家族が同定される場面も増えている。
一方で、遺伝子変異を有していても臨床像や突然死リスクは一様ではなく、疾患ごとの特徴に加え、症状既往、心電図所見、遺伝子型、年齢、性別などを踏まえた個別化管理が求められる。特に学校生活や部活動、競技スポーツ参加、就学・就労、妊娠・出産など、ライフステージごとの生活指導に悩む場面は少なくない。
本講演では、遺伝性不整脈患者に対する生涯管理について、疾患ごとのリスク評価と突然死予防の考え方を概説する。その上で、β遮断薬をはじめとした薬物療法、植込み型除細動器(ICD)適応、運動・スポーツ制限、学校管理指導表の考え方、発熱時や薬剤使用時の注意点など、日常診療で重要となる管理について解説する。
さらに、遺伝子変異をもつ無症候性家族に対するフォローアップのあり方、競技スポーツ参加の可否、ライフステージに応じた管理、小児期から成人診療科へのトランジションについても、近年のガイドラインや海外の知見を踏まえて整理する。
本講演を通じて、遺伝性不整脈患者および遺伝子変異をもつ家族が、安全性を確保しながら社会生活を送るための実践的な診療戦略について考えたい。