講演情報
[I-MSS-1]ペイシェント・ハラスメントへの組織的対策
○谷口 英樹 (日本赤十字社長崎原爆病院)
キーワード:
ペイシェント・ハラスメント、組織的対応、ネガティブケイパビリティ
【初めに】近年、医学の発展は目覚ましいが、一方患者・家族からの苦情が増え、医療機関はその対策に追われている。これは患者さん側の過剰な期待と医療の不確実性とのギャップが一つの要因であると考える。様々なご意見は振り返りにより病院の成長につながるが、過剰な苦情はペイシェントハラスメント(以下ペイハラ)となり、職員の負担増となる。本講演ではペイハラを様々な視点から論じ、その本質に迫るとともにその対策の共通点について解説したい。また、答えの出ない事態に耐える力(ネガティブケイパビリティ)の概念についても紹介し理解を深めたい。
【経緯・当院の対策】当院で以前家族の度重なる暴言により職員が疲弊し、離職者を出す事例を経験した。当院の顧問弁護士より他の施設でも同様の対応困難例が増えており、対策を共同で行なえないかとの提案があり、長崎大学病院などとともにペイハラ研究会(現在はペイハラ協議会に改称)を立ち上げ、対応を協議するとともに外部に対しても問題点をアピールする方針となった。院内的には組織の見直しを行い、クレーム対応窓口である相談支援室の人員を1名(兼任)から2名(専従)とし、組織を院長直属とし、室長には当時副院長であった演者自身が就任した。月1回の医療安全管理委員会や非定期に開催される事例検討会で相談支援室の対応例につき報告を行い、病院としての対策を講じている。また、院内にはペイハラを許さない趣旨のポスターを各所に掲示し、また同様な内容の院内放送を毎日行って一定の効果を得ている。根本的には最終的に病院全体として対応し、現場の担当者のみに負担をかけない方針を徹底している。
このような対策を講じていく過程でペイハラは必ずしも単一の事象ではなくケースバイケースであることからその根底に潜む共通点を探り、疲弊する現場におけるペイハラ対策の参考になればと考えている。
【経緯・当院の対策】当院で以前家族の度重なる暴言により職員が疲弊し、離職者を出す事例を経験した。当院の顧問弁護士より他の施設でも同様の対応困難例が増えており、対策を共同で行なえないかとの提案があり、長崎大学病院などとともにペイハラ研究会(現在はペイハラ協議会に改称)を立ち上げ、対応を協議するとともに外部に対しても問題点をアピールする方針となった。院内的には組織の見直しを行い、クレーム対応窓口である相談支援室の人員を1名(兼任)から2名(専従)とし、組織を院長直属とし、室長には当時副院長であった演者自身が就任した。月1回の医療安全管理委員会や非定期に開催される事例検討会で相談支援室の対応例につき報告を行い、病院としての対策を講じている。また、院内にはペイハラを許さない趣旨のポスターを各所に掲示し、また同様な内容の院内放送を毎日行って一定の効果を得ている。根本的には最終的に病院全体として対応し、現場の担当者のみに負担をかけない方針を徹底している。
このような対策を講じていく過程でペイハラは必ずしも単一の事象ではなくケースバイケースであることからその根底に潜む共通点を探り、疲弊する現場におけるペイハラ対策の参考になればと考えている。
