講演情報

[I-OR02-02]EXCOR装着患児の発達評価 現状と課題

石戸 美妃子1, 新川 武史2, 朝貝 省史1, 島田 依里子1, 池端 綾音1, 竹蓋 清貴1, 原田 元1, 稲井 慶1 (1.東京女子医科大学 循環器小児・成人先天性心疾患科, 2.東京女子医科大学 心臓血管外科)
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キーワード:

補助人工心臓、心臓移植、発達

【背景】長期の待機が必要な幼児期の心臓移植待機患者にとって体外式補助人工心臓(EXCOR)装着は避けられない。しかし、抗凝固療法に伴う脳合併症、創部感染等の頻度も高く、安静度を保ちながらリハビリを行い発達を促すことは困難を極める。長期のEXCOR装着は日本特有の状況であり、その発達への影響についての知見は限られている。また、乳児期の高度な心不全患者の神経学的な評価自体が困難であり、心臓移植適応検討においてもしばしば問題となる。【目的】EXCOR装着が発達に与える影響を明らかにする、またその評価や介入の現状を明らかにする。対象・方法 2017-25年にEXCOR装着し半年以上経過した11例について後方視的に検討した。【結果】EXCOR装着時期は生後450±475日、装着期間386±370日、転機は、移植6例、離脱3例、死亡2例。心臓移植適応検討時、頭部CT、小児神経専門医の診察が行われていた。乳児例については、日本循環器学会心臓移植適応小委員会に6ヶ月毎の神経学的な評価報告がされていた。EXCOR装着時点で、何らかの神経学的問題があった症例は3例、(脳梗塞1例、発達遅滞2例)、転機時に運動機能以外の発達遅滞を6例に認めた。評価内容は、遠城寺式、デンバー式、ミュンヘン式が採用されており、装着後、リハビリ開始時点、月齢毎に定期的に行っていた。移植・離脱後に積極的なリハビリを継続することで全例で発達は加速し4例で明らかな改善を認めた。【考察】生後6ヶ月未満の装着例では、鎮静・心不全の影響で神経学的評価を行う事の困難さがあった。EXCOR装着により正常に近い発達を維持することは多くの症例で困難だった。装着時点での発達状況、月齢で獲得できている内容により介入の効果も異なる。また、ベッド上安静時間が長いことから家族の関わり方にも影響されると思われた。【結論】心臓移植の長期予後を改善するためにも、神経学的評価方法の統一、基準の設定、介入方法の標準化が求められる。