講演情報
[I-OR03-06]川崎病後冠動脈障害における前下行枝の虚血評価:13NアンモニアPETを用いたstress MBFの有用性
○渡邉 誠, 橋本 佳亮, 片山 滉介, 泉田 健介, 嶋田 香苗, 橋本 康司, 阿部 正徳, 上砂 光裕 (日本医科大学 小児科)
キーワード:
川崎病冠動脈障害、前下行枝、13NアンモニアPET
【目的】川崎病後冠動脈障害では前下行枝(LAD)病変が治療介入を要することが多く、虚血評価は臨床上重要である。13NアンモニアPETによる心筋血流定量(MBF)は虚血評価に有用とされる一方、負荷時MBF(stress MBF)の明確なカットオフ値は定まっていない。今回、LAD虚血の有無および虚血の証明の有無でstress MBFを比較し、治療介入の必要性を判断し得る閾値を検討することを目的とした。【方法】当院で施行した13NアンモニアPET 59件を対象とした。LAD虚血の有無で「虚血なし群(n=39)」と「虚血あり群(n=20)」に分類し、虚血あり群をさらに他検査で虚血が証明された「証明あり群(n=10)」と、証明されていない「証明なし群(n=10)」に分類した。各群のLAD stress MBFを比較検討し、また「虚血なし+証明なし」対「証明あり」でROC解析を行い、最適カットオフを算出した。【結果】LAD stress MBF(平均±SD)は、虚血なし群 2.534±0.658、虚血あり群 2.001±0.579で、虚血あり群が有意に低値であった(p<0.05)。虚血あり群内では、証明あり群 1.643±0.400、証明なし群 2.360±0.513で、証明あり群が有意に低値であった(p<0.05)。さらに「虚血なし+証明なし」2.498±0.630と「証明あり」1.643±0.400の比較でも有意差を認めた(p<0.05)。ROC解析はAUC=0.906で、stress MBF 2.05をカットオフとした場合、感度0.90、特異度0.80であった。【結語】LAD stress MBFは、他検査で虚血が証明された治療介入候補を高い識別能で抽出し得た。カットオフを用いた層別化により、過剰介入を抑制しつつ治療適応例を選別できる可能性が示唆された。
