講演情報
[I-OR05-05]肺動脈血流速度-容積位相差は肺血管特性指標の時定数tauを反映する
○豊村 大亮, 田代 直子, 小河 尚子, 五十嵐 大二, 清水 大輔, 杉谷 雄一郎, 渡邉 まみ江, 宗内 淳 (JCHO九州病院 小児科)
キーワード:
心臓MRI、肺動脈時定数、肺動脈インピーダンス
【背景】肺循環を考慮する上で、肺循環抵抗(インピーダンス)は肺血管抵抗(Rp)と肺動脈コンプライアンス(Cp)の双方により影響を受ける。RpとCpは反比例の関係性でその積は一定となり、これを時定数tauと言う。個々の患者内ではtauは一定となるが、年齢、心拍数、心機能等に影響を受けるため患者間では異なる値となり、個々の肺血管特性を反映する指標とされる。非侵襲的にtauを算出する方法を模索した。
【目的】心臓MRI(CMR)の位相差コントラスト法で、肺動脈血流速度と肺血管容積の最大到達時間までのずれ(位相差)とtauの関係を明らかにする。
【方法】同時期に心臓カテーテル検査とCMRを施行したASD患者を対象に、CMRにより算出した肺動脈血流速度-断面積位相差と、心臓カテーテル検査によって算出した肺血管抵抗(経肺動脈圧/肺血流量)と肺血管コンプライアンス(肺一回拍出量/肺動脈脈圧)の積からtauを算出して相関分析をした。
【結果】対象49例(女30例、年齢10.2±4.0歳)。心臓カテーテル検査では、肺体血流比(Qp/Qs)2.2(1.8 - 2.8)、Qp 8.6 ± 2.4 L/min/m2、肺動脈収縮期圧 21.8 ± 3.9 mmHg、肺動脈平均圧 14 ± 3 mmHg、肺動脈脈圧 13(11 - 14) mmHgであり、Rp 0.9(0.7 - 1.2) Wood unit・m2、Cp 7.5(5.8 - 12.6) ml/mmHg/m2、tau 498 ± 105 msecであった。CMRにおいては、全例で断面積最大到達時間は流速最大到達時間よりも遅れ、肺動脈血流速度-断面積位相差は55(45 - 62)msecであった。肺動脈血流速度-断面積位相差はtauと有意な正相関を示した(r = 0.46, p <0.01)。一方で平均肺動脈圧、Rp、Cpとの相関は認めなかった。
【考察】CMR位相差コントラスト法で観察される肺動脈血流速度-断面積位相差はtauと正相関し、個々の肺血管特性を示す指標となり得ることを示唆した。
【目的】心臓MRI(CMR)の位相差コントラスト法で、肺動脈血流速度と肺血管容積の最大到達時間までのずれ(位相差)とtauの関係を明らかにする。
【方法】同時期に心臓カテーテル検査とCMRを施行したASD患者を対象に、CMRにより算出した肺動脈血流速度-断面積位相差と、心臓カテーテル検査によって算出した肺血管抵抗(経肺動脈圧/肺血流量)と肺血管コンプライアンス(肺一回拍出量/肺動脈脈圧)の積からtauを算出して相関分析をした。
【結果】対象49例(女30例、年齢10.2±4.0歳)。心臓カテーテル検査では、肺体血流比(Qp/Qs)2.2(1.8 - 2.8)、Qp 8.6 ± 2.4 L/min/m2、肺動脈収縮期圧 21.8 ± 3.9 mmHg、肺動脈平均圧 14 ± 3 mmHg、肺動脈脈圧 13(11 - 14) mmHgであり、Rp 0.9(0.7 - 1.2) Wood unit・m2、Cp 7.5(5.8 - 12.6) ml/mmHg/m2、tau 498 ± 105 msecであった。CMRにおいては、全例で断面積最大到達時間は流速最大到達時間よりも遅れ、肺動脈血流速度-断面積位相差は55(45 - 62)msecであった。肺動脈血流速度-断面積位相差はtauと有意な正相関を示した(r = 0.46, p <0.01)。一方で平均肺動脈圧、Rp、Cpとの相関は認めなかった。
【考察】CMR位相差コントラスト法で観察される肺動脈血流速度-断面積位相差はtauと正相関し、個々の肺血管特性を示す指標となり得ることを示唆した。

