講演情報

[I-OR06-03]気管気管支軟化症に対する外ステント術の長期予後の検討

古賀 健太郎1, 佐藤 要1, 西畑 綾夏1, 坂本 真季子1, 石井 徹子1, 梅津 健太郎2, 東 浩二1 (1.千葉県こども病院 循環器内科, 2.千葉県こども病院 心臓血管外科)
PDFダウンロードPDFダウンロード

キーワード:

気管軟化症、気管支外ステント留置術、遠隔期

【背景】気管気管支軟化症は先天性心疾患にしばしば合併し、気管支外ステント術を要する場合があるが、その経過は不明な点も多い。【目的・方法】当院において気管支外ステント術を施行された患者の経過を明らかにするため、対象患者を診療録より抽出し、後方視的に検討した。【結果】2009年以降、10名の患者が気管または気管支の外ステント術を施行された。観察期間は中央値10.7年(Interquartile range, IQR: 8.4-12.3)であった。合併心奇形は二心室循環7例、単心室循環3例であった。手術時月齢は中央値6.8か月(IQR: 5.7-9.6), 手術時体重は中央値6.1kg(IQR: 5.1-7.2)であった。染色体異常が指摘された患者はなく、左側相同を1例で認めた。1例は術前に気管切開が施行されていた。介入の理由は呼吸器症状が9例で、うち5例で気道緊急症(dying spell)が見られていた。残る1例は左右の換気および血流の不均衡の是正のためであった。外ステント術後、抜管し再挿管を要さなかった6例では非侵襲性陽圧換気(NPPV)の使用は中央値1日(IQR;1-4)であった。dying spellのあった症例でも再燃はなく、呼吸器症状での再入院もなかった。再挿管を3例で要し、全例で気管切開が施行された。術後の死亡は2例見られた。1例では術後1か月後の気管支鏡で問題なく、術後3か月時に右気管支のステント穿破が判明し修復術を施行したが、術後8か月で換気不全で死亡した。1例では気道合併症はなかったが肺静脈狭窄の進行で術後5か月で死亡した。また、大動脈離断を合併した1例で、術後約12年でステントが気道内に穿破し、他院で外ステントを含めた左肺切除が施行された。ステントの気道内穿破の2例は、いずれも大動脈弓直下に治療対象の気管支が位置していた。【結語】気管/気管支外ステント術により気道症状の改善が期待できるが、気管支と大動脈弓が接する場合は術後遠隔期でも気道内穿破を含む重大な合併症の可能性があり、慎重な観察を要する。