講演情報
[I-P03-02]新生児および乳児早期における頻脈性不整脈の臨床的特徴と予後
○竹田 義克, 藤田 修平 (富山県立中央病院 小児科)
キーワード:
頻脈性不整脈、頻脈誘発性心筋症、抗不整脈薬
【背景】 新生児・乳児早期の頻拍は頻脈誘発性心筋症(TIC)を来しやすく、治療抵抗性を示す場合もある。 【方法】 2010年から2026年に当院を受診した6ヶ月未満の頻拍17例を対象に、診療録をもとに後方視的に検討した。【結果】 頻拍の内訳は、AVRT 4例、AT 4例(多源性心房頻拍(MAT) 2例)、VT 3例(特発性VT 2例、NSVT 1例(心筋炎))、JET 2例(心筋炎)、AVNRT 2例、AFL 2例であった。 診断契機は、胎児不整脈6例(2例のAVRTで胎児心不全あり)、入院中のモニタリングでの指摘6例(心筋炎3例、TOF管理のためNICU入院中、CPA蘇生後、産院管理中)であった。症状を呈した症例では、活気不良3例(AT 2例、AVRT 1例)、3-4ヶ月健診で頻拍を指摘された症例が2例(全例MAT)であった。 治療経過として、3例(AFL 2例、MAT 1例)は自然軽快し、特発性VT、AVNRT、AT 1例はβ遮断薬単剤でコントロール可能であった。β遮断薬単剤で再発したAT症例はイバブラジンを併用した。MATの1例で頻拍コントロールに難渋し、アミオダロン、アプリンジンを併用した。AVRTには全例ATPを使用し、1例はその後無治療で頻拍再燃なし、2例はβ遮断薬とフレカイニドで管理された。残る1例はインセサント型で3群薬を含む多剤併用でも難渋し、生後2ヶ月でRFAを施行した 。 TICは7例(41%)に合併し、内訳はAVRT 4例(2例は頻拍コントロールで改善、2例は利尿薬使用)、特発性VT 1例(頻拍コントロールで改善)、TOFに合併した特発性VT 1例とMAT 1例は利尿薬、強心薬を併用した。全例で心機能は回復し、検討時点で2歳到達例はAT 1例を除き抗不整脈薬を中止後も頻拍の再燃がなく経過している。 【結語】 新生児・乳児期早期の頻拍症はTICの発症率も高く、治療に難渋する場合もあるが、長期予後は良好である。
