講演情報
[I-P03-07]痙攣を契機に発見され治療に難渋した特発性左室起源性心室頻拍の1例
○東谷 佳祐, 提島 丈雄, 名和 智裕, 澤田 まどか, 高室 基樹 (北海道立子ども総合医療・療育センター)
キーワード:
特発性左室起源性心室頻拍、治療抵抗性、痙攣
【緒言】痙攣を契機に発見された難治性心室性不整脈の出現後、後遺症を残さずに経過した1例を経験したため報告する【経過】診断は、特発性左室起源性心室頻拍。症例は1歳女児で、心疾患を含めて特に既往歴のない児。イベント4日前にクループ症候群で前医へ入院し、3日間の入院を経て退院。退院後2日経過した朝に、啼泣に気づき母親が抱き上げた際に痙攣あり、救急要請して前医へ搬送となった。搬送時の心電図波形は心室頻拍であり、キシロカイン静注や電気的除細動を行うも洞調律に戻らないとして当院へ転院搬送となった。搬送時は頭部CT上、脳浮腫の所見をみとめており、脳波はほぼ平坦な状況であった。搬送後は、ATP/キシロカイン/ベラパミルの静注にも反応せずアミオダロン持続静注の開始後に、一時的に洞調律へと復帰する時間帯が出現した。心電図所見は、入院時は多彩であったが全身状態の改善と共に、V1誘導で右脚ブロック型で左軸偏位の単形のwideQRSであり、特発性左室起源性心室頻拍と診断した。その後、ランジオロールとアミオダロンの持続静注を併用することで徐々に洞調律の時間が長くなり、内服へと移行して、時折心室期外収縮が見られるものの、内服薬のみで管理可能となった。転院当初に見られた頭部所見は概ね正常化した。その後、退院前に行った予防接種施行後から、再度心室期外収縮の頻度が増加したため、抗不整脈を追加して現在も治療中である。【考察】痙攣で見つかった心室頻拍であったため、因果関係としてどちらが先かは不明であったが、治療として脳症に準じた深鎮静も行ったことで、心室頻拍の治療にもなり、神経学的な後遺症もなく経過できた。原因検索としては遺伝子検査を施行中であるが、心筋症や遺伝性不整脈の素因の可能性があり、結果報告が待たれる。【結論】痙攣を契機に発見された難治性心室性不整脈の出現後、後遺症を残さずに経過した1例を経験した。
