講演情報

[I-P05-08]小児の植込み型除細動器導入に、皮下植込み型を選択した5例の検討

松井 亮介, 関 満, 五味 遥, 横溝 亜希子, 古井 貞浩, 岡 健介, 松原 大輔, 佐藤 智幸, 田島 敏弘 (自治医科大学とちぎ子ども医療センター 小児科)
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キーワード:

ICD、致死性不整脈、二次予防

【背景】小児における経静脈的除細動器(T-ICD)の植込みは成長に伴うリードトラブルや将来的な抜去困難などの問題を生じうる。皮下植込み型除細動器(S-ICD)は静脈内にリードを留置する必要がなく、抜去も比較的容易であるが、小児における導入報告は未だ少ない。当院でS-ICDを導入した小児5例について経過を後方視的に検討した。【症例】対象は当院でS-ICDを導入した小児5例(男児3例、女児2例)。導入時年齢は11~17歳(平均14.2歳)であった。基礎疾患は心筋症3例(RCM、DCM、HCM各1例)、先天性LQT 2例であった。全例が二次予防適応であり、植込み契機は心筋症の3例はいずれもVFによる心肺停止、LQTの2例はTdPによる意識消失であった。 全例、術前に体表面ECGスクリーニングにて適格性を確認し、植込みを施行した。観察期間の中央値は2年3か月(1か月~6年11か月)。追跡期間中、2例においてVF/TdPに対する計3回の適切作動を認めた。合併症として、DCMの1例で運動時のT波オーバーセンスによる不適切作動を認めたが、センシング設定の変更により以降は再発を認めていない。感染やリードトラブル等の外科的合併症は全例で認めなかった。【考察】S-ICDの臨床成績はT-ICDと同等であり、リードやデバイスの合併症や不適切作動についても差がないと報告されている。当院で導入した5例は成長期の中高生であったが、重篤な合併症はみられておらず、有効に機能していた。S-ICDにはペーシング機能はなく、CRT適応のある症例も適応外となる点は注意が必要であるが、抜去が比較的容易でありT-ICDやCRTへの移行もできるため、小児でも有用性が高いと考えられる。【結論】成長過程にある小児のICD適応例において、S-ICDは安全かつ有効な選択肢となりうる。