講演情報

[I-P08-04]2kg未満の早産児動脈管開存に対する経皮的閉鎖術と外科的閉鎖術の比較検討

藤野 光洋1, 宋 知栄1, 大城 佑貴1, 桝野 浩彰1, 中村 香絵1, 佐々木 赳1, 川崎 有希1, 小澤 秀登2, 鍵崎 康治2, 杉山 央1 (1.大阪市立総合医療センター 小児循環器・不整脈内科, 2.大阪市立総合医療センター 小児心臓血管外科)
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キーワード:

2kg未満、動脈管、経皮的閉鎖

【緒言】 本邦における早産児の動脈管開存症(PDA)に対する経皮的閉鎖術は,体重に応じた段階的な認可制を経て普及が進んでいる.本研究の目的は2kg未満の症例における経皮的閉鎖術(C群)の初期導入成績を,従来の外科的閉鎖術(S群)と比較し,その安全性と有効性を評価することである.【対象と方法】 2016年から2026年までに当院で体重2kg未満のPDAに対して閉鎖術を施行した20例を対象とした.外科的結紮術を施行した16例(S群)と経皮的閉鎖術を施行した4例(C群)の2群に分け, 臨床背景, 治療内容, および術後経過について後方視的に比較検討した.【結果】 患者背景(中央値)は、出生週数:S群26週/C群29週、出生体重:S群765g/C群1,072g. 術前治療として18例で強心薬を使用し, 19例でインドメタシン投与を施行していた. PDA形態は, S群:A型6例/C or F型10例, C群:A型2例/D型1例/F型1例で, 管最狭径はS群1.5mm/C群1.7mmと両群間に有意差なし. 治療時の日齢はS群20日/C群23日, 体重はS群784g/C群1,392gで, 手技時間はS群51分/C群46分で有意差なく, 両群とも術中合併症はなかったが, 術後早期にS群2例で一時的な左室駆出率の低下(post ligation syndrome)を認めた. 術後抜管までの期間はS群3.5日/C群5日. 強心薬の使用期間については, 術前はC群で長い傾向(S群14日/C群25日, P=0,06)にあったが, 術後から離脱までの期間はC群において有意に短縮していた(S群3日/C群1日, P<0.05). 【結語】 2kg未満のPDAに対する経皮的閉鎖術は, 外科的結紮術と比較して同等に安全かつ有効な治療選択肢となり得ることが示唆された. 特に術後の循環動態の早期安定化において, 経皮的閉鎖術が有利に働く可能性が示された. 一方で、C群では術前の待機期間が長い傾向にあり, 治療介入の早期決断, 準備期間の短縮, および手技の習熟が今後の課題である.