講演情報
[I-P08-07]当センターにおける経カテーテル的大動脈弁バルーン形成術の検討
○村山 友梨, 藤本 一途, 黒嵜 健一 (国立循環器病研究センター 小児循環器内科)
キーワード:
PTAV、cAS、vAS
【背景】新生児、乳児期早期の重症大動脈弁狭窄(cAS)では低侵襲である事から初期治療として経カテーテル的大動脈弁バルーン形成術(PTAV)を選択する事が多い。【目的】当センターにおけるPTAVの成績を検討し、また外科的介入の原因となりうる因子を検索する事。【対象】2000年1月~2025年8月の間にPTAVを施行した8例について後方視的に検討した。【結果】PTAV施行時月齢は1.9±1.2か月、体重は3.9±1.3kg、3例が低出生体重児であった。心疾患合併は筋性部心室中隔欠損の1例のみであった。大動脈弁(AoV)形態は2尖弁が5例、1尖弁もしくは異形成弁が3例で、AoV位での最大流速は4.7±0.4m/sであった。全例でSemi-compliantバルーンであるSterlingを使用し、バルーンサイズ/AoV弁輪径比は86.6±6.9%であった。PTAV前後で圧較差は48±6mmHg→26±20mmHgと低下した。PTAV後、8例中2例で大動脈弁逆流(AR) mild以上となり、1例は1歳2か月時にRoss手術施行、1例は現在3歳でRoss手術予定である。1尖弁の1例でPTAV後早期にAS増悪し、PTAV17日後に大動脈弁形成術を施行した。PTAV後に手術介入が必要となった3例(F群)と他の5例(S群)との比較で、有意差を認めたのはバルーンサイズ/AoV弁輪径比のみであった(S群:83.5±0.4%、F群:91.7%±0.3%、P=0.048)。有意差はないが、S群で1尖弁が1例、F群で3例中1尖弁および異形成弁が2例と比較的多い印象であった。【結語】新生児期、乳児期早期のcASに対しPTAVを行う事で、外科的介入を回避もしくは遅らせる事が可能であった。1尖弁や異形成弁では外科的介入が必要となる可能性がある。またバルーンサイズ/AoV弁輪径比についても十分に留意する必要がある。
