講演情報
[I-P09-06]塞栓後再灌流を認めた遺伝性毛細血管拡張症(HHT)に伴う肺動静脈瘻(PAVM)に対するi-EDコイルの有用性
○松尾 倫, 坂口 哲也, 服部 裕介, 宮村 文弥 (熊本大学 生命科学研究部 小児科学講座)
キーワード:
コイル、HHT、肺動静脈瘻
【背景】HHTに合併するPAVMは、出血や奇異性脳塞栓の予防を目的として早期治療が推奨されており、コイル塞栓術(coil embolization :CE)が標準治療とされている。一方、塞栓後再灌流は10~30%に認められる。再塞栓術では、既存コイルの影響による透視下での視認性低下のため、コイル操作が困難となる場合がある。再灌流病変に対するi-EDコイルの有用性を報告する。【症例】21歳女性。13歳時、濃厚な家族歴と臨床所見よりHHT、多発性PAVMと診断された。sacまでアプローチ可能な病変に対してCEを施行し、治療後にはSpO2 93%から98%と改善していた。21歳時の肺MRIにて、左S8病変に再灌流による病変増大を認めた。合併症リスクが高い病変と判断し、追加CEの方針となった。CEは5Fr Axcelguideを左肺動脈へ留置し、4Fr JB1と1.7Fr Excelsior SL10 2M、0.014CHIKAIガイドワイヤーを用いて施行した。血管が拡張していたためワイヤーは比較的容易にsac内へ進めることができ、マイクロカテーテルの誘導は可能であった。しかし、既存コイルの影響にて視認性が不良で、sacおよび流出静脈側の形態把握が困難であった。柔軟性に優れ、デタッチポイントを光および音で確認可能なi-EDコイルを使用したところ、マーカーの視認が困難な病変においてもデタッチポイントを確認でき、安全にCEを施行することが可能であった。【考察】塞栓後再灌流を来したPAVMに対するCEでは、既存コイルによる視認性不良やカテーテル操作の困難さが問題となる場合がある。i-EDコイルはデタッチポイントを光および音で確認でき、緩やかな形状記憶特性により高い充填性が期待される構造を有しており、視認性の悪い再灌流病変に有用であると考えられた。
