講演情報
[I-P10-01]経皮的心房中隔欠損閉鎖術における患者被ばく線量に影響を与える因子の検討
○簾内 彩瑛1, 能登 義幸1, 阿部 忠明2, 塚田 正範2 (1.新潟大学医歯学総合病院 医療技術部 放射線部門, 2.新潟大学 医学部 小児科学教室)
キーワード:
ASD閉鎖術、患者被ばく、被ばく低減
【背景】経皮的心房中隔欠損閉鎖術(以下、ASD閉鎖術)は外科的治療に比べ低侵襲であるが放射線被ばくを伴う治療である。【目的】患者被ばく線量に影響を与える因子を明らかにすること。【方法】2020年4月から2025年11月までに当院で施行したASD閉鎖術132症例を対象とした。目的変数を患者被ばく線量(Air Kerma:AK)とし、分布の歪みを考慮して自然対数変換後のAKを用い、年齢、体重、ASD径、撮影プロトコル(小児用、成人用)、デバイスの種類(ASO、FSO、GCA)、造影の有無、施行年月日を説明変数として重回帰分析を行った。【結果】中央値(範囲)として、AKは73.50(12.10-1598.00)mGyであった。年齢は18.50(4.00-79.00)歳、体重は46.10(16.40-87.80)Kg、ASD径は13.65(3.20-30.40)mmであった。撮影プロトコルは小児用/成人用が94/38例、デバイスの種類はASO/FSO/GCAが43/46/43例、造影の有無は有/無が115/17例であった。重回帰分析の結果、施行年月日を除く全ての因子は、他の因子を調整後もAKと有意に関連していた。標準化偏回帰係数βの比較では、撮影プロトコルによる影響が最も大きく(β=-0.47)、次いでデバイスの種類(GCA vs FSO,β=-0.30)、年齢(β=0.294)、デバイスの種類(GCA vs ASO,β=-0.293)の順であった。造影の有無(β=0.24)、体重(β=0.21)、ASD径(β=0.09)もAKとの関連を示したが、影響の大きさは相対的に小さかった。【結論】ASD閉鎖術においてAKに与える影響が相対的に大きかった因子は撮影プロトコルであり、患者背景を考慮した撮影プロトコルの適切な選択が、被ばく低減に重要であることが示唆された。
