講演情報
[I-P10-02]GORE Cardioform ASD Occluder(GCA)留置後にデバイス周囲血栓を認めた3症例からみる血栓形成リスクの検討
○黒嵜 恒平, 沼田 隆佑, 奥田 智也, 結城 智康, 澁谷 悠馬, 米原 恒介, 大日方 春香, 赤澤 陽平, 武井 黄太, 瀧聞 浄宏 (長野県立こども病院 循環器小児科)
キーワード:
GORE Cardioform ASD Occluder、デバイス周囲血栓、心房中隔欠損症
【背景】心房中隔欠損症(ASD)をGCAで閉鎖後3例でデバイス周囲血栓を認めた。血栓の報告は少なく要因も解明されていない。【症例】1例目は7歳男児、ASDは16.1mm、心房中隔長(SL)43.8mm、GCA37mmで閉鎖し翌日右房側discに血栓あり。アスピリンとワーファリン内服で1か月後に血栓消失した。2例目は8歳女児、ASDは20.1mm、SL48.4mm、GCA 44mmで閉鎖し1か月後両側discに複数個血栓あり。同様の治療で消失していない。3例目は15歳女児、ASDは16.1mm、SL40.8mm、GCA37mmで閉鎖し1か月後両側discに複数個血栓あり。同様の治療で4か月後に血栓消失した。【方法】2024年からGCAでASD閉鎖した21症例を対象、血栓形成のない18症例(ctrl群)と上記3症例(血栓群)を比較検討した。デバイス留置後の経胸壁心エコーで、parasternalかapical 4ch viewで左右それぞれデバイス最厚部位を計測した。血栓を予測し得るエコー指標同定のためFirth penalized Cox regression modelでハザード比を検出し留置翌日の右房側disc厚およびRisk index(disc厚×device size÷心房中隔長)の最適カットオフ値をROC解析で決定した。カットオフ値で2群化しCox regression modelに再投入した。【結果】device size to septal length ratioは血栓群で有意に高かった(median 0.91 vs. 0.73, p=0.009)。翌日の右房側disc厚とrisk indexは血栓群で有意に高く(disk厚:median 11.0 vs. 6.1mm; risk index: median 10.0 vs. 4.2, p=0.007)、両指標は血栓の有意なリスク因子であった(disk厚: HR 2.5, 95% CI [1.3-145.4]; risk score: HR 2.3, 95% CI [1.4-50.6], p<0.001)。カットオフ値はdisc厚は10.5mm、Risk indexは8.2点であり超えると著名なリスク上昇を認めた(disk厚: HR 53.8; risk score: HR 53.8, p<0.001)。【考察・結論】留置翌日のdisc厚が血栓形成と有意に関連する可能性が示唆されリスク症例は抗凝固薬追加等を検討する必要性がある。

