講演情報
[I-P10-03]多孔性心房中隔欠損症の経皮的閉鎖術におけるバルーンサイジングの有用性
○坪谷 尚季, 大橋 啓之, 原田 智哉, 武岡 真美, 大矢 和伸, 淀谷 典子, 澤田 博文, 三谷 義英, 平山 雅浩 (三重大学 医学部 小児科)
キーワード:
カテーテル治療、心房中隔欠損症、インターベンション
【背景】心房中隔欠損症(ASD)に対する経皮的閉鎖術は有効な治療であるが、多様な形態の多孔性ASDで、デバイス選択を含む閉鎖戦略で難渋する場合がある。今回、解剖学的に異なる多孔性ASDに対し、balloon sizingも含めて閉鎖戦略を選択し、良好な経過を得た2例を報告する。【症例1】16歳男性。検診心電図異常を契機にASDと診断された。経食道心エコーで頭側21×12 mm、尾側14×9 mmの2欠損孔を認め、欠損孔間距離は約5 mmであった。頭側欠損孔は上縁リムがbaldであり、尾側欠損孔は十分なリムを有していた。心臓カテーテル検査でQp/Qs 1.9と有意な左右短絡を認めた。balloon sizingで頭側欠損孔を計測したが、非計測側欠損孔からの短絡が消失しなかったため、2デバイスによる閉鎖を選択した。尾側欠損孔をAMPLATZER Septal Occluder 13 mmで閉鎖後、頭側欠損孔をGORE Cardioform Septal Occluder 37 mmで閉鎖し、残存短絡なく終了した。【症例2】63歳女性。不整脈精査を契機にASDと診断された。Qp/Qs 1.6。経食道心エコーで中隔瘤を伴う4~5個の小欠損孔(径1.5~5.7 mm)を認め、欠損孔は直径約15 mmの範囲に集簇していた。多孔中心部の欠損孔のワイヤーでのballoon sizingで短絡消失を確認し、AMPLATZER Cribriform Occluder 25 mmを留置した。術後、軽微な残存短絡のみで終了した。【結語】多孔性ASDの閉鎖戦略で、欠損孔の形状、リム形態、欠損孔間距離、ワイヤーを通過させる欠損孔の決定が重要であった。balloon sizingは、single defectの場合と異なり、非計測側欠損孔の残存短絡の評価により、デバイス選択と個数の判断に有用と考えた。
