講演情報
[I-P10-07]当センターにおける右室流出路ステント留置術の経験
○藤岡 泰生1, 土田 裕子1, 宍戸 亜由美1, 安川 峻2, 小林 城太郎2, 稲毛 章郎1 (1.日本赤十字社医療センター 小児科, 2.日本赤十字社医療センター 心臓血管外科)
キーワード:
右室流出路ステント、RVOT stenting、ファロー四徴症
【緒言】近年、ファロー四徴症(TOF)に対するmodified BTTシャント術(mBTTS)に替わる姑息術として、右室流出路ステント留置術(RVOTS)の有用性が報告されている。当センターでは2018年以降、外科的姑息術のリスクが高いと判断されたTOFや右室流出路狭窄を伴うDORV-TOFの症例に対しRVOTSを行ってきた。【目的】当センターにおいてRVOTSを試みた症例の臨床背景や経過を検討すること。【対象と方法】2018年以降にRVOTSを試みた連続10症例の診療録から、主疾患、染色体異常などの基礎疾患、治療時年齢と体重、治療到達率、合併症を後方視的に検討した。【結果】主疾患はTOF7例、DORV-TOF2例、DORV/肺動脈閉鎖の姑息的RVOTR後1例であった。6例に染色体異常(T21: 2例, T18: 3例, Cornelia de Lange:1例)を認めた。治療時年齢と体重の中央値はそれぞれ4(1-67)ヶ月、5.3(0.9-14.3)kgであった。超低出生体重児/T21の症例では開胸下での留置を行い、その他の9例は大腿静脈からアプローチした。バルーン損傷によるステント拡張不良、ガイディングシースのRVOTへの先進困難、ガイドワイヤーのRVOT穿通を合併した3例は留置を断念した。7例でステントを留置できたが、1例でステントの脱落を認め、治療成功率は60%であった。【考察・結語】RVOTステントは低体重,染色体異常などのmBTTSのリスクが高い症例において循環動態の改善や心内修復術への橋渡し治療として有効であった。ラーニングカーブでは適切な症例の選択、デリバリーシステムの選択、合併症を回避するための手技的工夫が重要と考えられる。
