講演情報

[I-P12-01]左室内腔狭小を伴う拘束型心筋症に対しModified dunk techniqueによる経心房中隔左房脱血を用いたEXCORの有用性

加藤 秀之, 山本 隆平, 古谷 翼, 五味 聖吾, 平松 祐司 (筑波大学附属病院 心臓血管外科)
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キーワード:

EXCOR、RCM、Trans-septal LA cannulation

【背景】小児の拘束型心筋症(RCM)は心内腔が狭小であるため、VAD装着時の脱血カニュレーション部位の決定に難渋することがある。今回、著明な左室内腔狭小を呈するRCMに対し、Modified dunk techniqueを用いた経心房中隔左房脱血によりBerlin Heart EXCORを装着し、良好な管理を行い得ている一例を報告する。 【症例】6歳。RCMの診断で心不全症状が出現し、カテコラミン依存状態で心移植待機となっていた。内科的治療に抵抗し心不全が増悪したため、EXCOR装着を余儀なくされた。 【手術手技】術前評価にて左室内腔は極めて小さく、通常の心尖部脱血は困難と判断し、経心房中隔での左房脱血を選択した。14mmのリング付きGore-Tex graftを9mm inflow cannulaに縫着し、上行大動脈に吻合した9mm outflow cannulaとともに25mlのpumpに接続した。心房中隔への吻合に際しては、グラフトの先端(リング2つ分)を左房内に突出させる形で挿入し、グラフト外壁と心房中隔を連続縫合固定する「Modified dunk technique」を用いた。これにより吻合部の狭窄やパンヌス形成を防ぎ、安定した内腔保持と強固な固定を図った。 【経過】術後、脱血不良等の問題はなく安定したPump flowが得られた。術後5ヵ月が経過した現在、血栓塞栓症、感染、出血イベント等の合併症なく、安定した状態で心移植待機を継続している。 【結語】左室内腔狭小を伴う小児RCMに対するEXCOR装着において、Modified dunk techniqueを用いた経心房中隔左房脱血は、安定したInflowを維持し安全に待機するための有用な手術手技である。