講演情報
[I-P14-07]動脈管の管理に難渋した一過性右室心筋肥大の超低出生体重児例
○中川 亮 (石川県立中央病院 小児内科)
キーワード:
動脈管依存性循環、超低出生体重児、一過性右室心筋肥大
【緒言】一過性右室心筋肥大は予後良好な疾患であるが、超低出生体重児に発症した報告はない。今回、出生直後に動脈管依存性肺循環を伴う先天性心疾患との鑑別が困難であり、動脈管の管理に難渋した一過性右室心筋肥大の超低出生体重児例を経験した。【症例】在胎23週1日に体重494gで出生した女児。出生後早期より低酸素血症を呈し、日齢2の心エコーで右室腔の著明な狭小化、心房間の右左シャント、動脈管の左右シャント、順行性肺血流の不明瞭化を認め、純型肺動脈閉鎖や孤立性右室低形成など動脈管依存性疾患が考えられた。肺循環維持のためプロスタグランジンE1を極低用量で開始したところ酸素化は速やかに改善した。動脈管が十分に開大したためプロスタグランジンE1は日齢3に漸減中止した。日齢4には心房間の左右シャント、順行性の肺動脈血流を認めるようになり肺動脈閉鎖は否定的であった。一方で症候性動脈管開存症を発症し、順行性肺動脈血流で肺循環は維持可能との判断でインドメタシンによる動脈管閉鎖を試みるも日齢6に腸管穿孔を合併し中止した。最終的に日齢19に外科的動脈管結紮術を行い循環動態は安定した。その後、右室腔は時間経過とともに徐々に拡大し、出生予定日相当には右室形態は正常化したため、最終的に一過性右室心筋肥大と診断した。【結語】超低出生体重児における一過性右室心筋肥大を経験した。動脈管管理に難渋したが循環動態の評価、治療方針の決定には繰り返し心エコー検査を行うことが重要であった。
