講演情報

[I-P17-02]6歳未満の心房中隔欠損症における肺高血圧発症に関連する因子の探索

山川 祐輝, 寺町 陽三, 大津 生利衣, 清松 光貴, 鍵山 慶之, 高瀬 隆太, 須田 憲治 (久留米大学 医学部 小児科学講座)
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キーワード:

心房中隔欠損症、肺高血圧、左上大静脈遺残

【背景】心房中隔欠損症(atrial septal defect:ASD)は、小児期に肺高血圧(pulmonary hypertension:PH)を合併し、早期から治療介入を要する症例も存在する。【目的】小児期ASDにおける肺高血圧の頻度とASDにおけるPH発症に関与する因子を明らかにすることを目的とした。【方法】当院において過去10年間に心臓カテーテル検査を施行した6歳未満の心房中隔欠損症に関して診療録を用いて後方視的に検討した。肺高血圧は平均肺動脈圧>20mmHgと定義した。PHをきたしやすいとされている遺伝性症候群は除外した。PHあり群(PH群)とPHなし群の2群(N群)に分類し、両群間で心エコー、カテーテル検査所見、周産期因子を比較検討し、PHに関連する因子を検討するため多変量解析を実施した。なお、多孔性のASDの径は最大の欠損孔を採用した。【結果】対象症例は111例であり、検査後は全例でカテーテル治療または外科的心内修復術が施行されていた。PH群は26例(23.4%)であり、PH群vs N群で比較を行った。男女比は36.8%(7/19例) vs 49%(28/57例)で有意差は認めなかった。検査時月齢は[40±3.8 vs. 52±1.6, p<0.005]、検査時体重 kgは[12.4±0.6 vs. 15.6±0.3, p<0.001]、平均肺動脈圧 mmHgは[25.0±5.3 vs. 16.3±2.2, p<0.001]、Qp/Qsは[2.6±0.16 vs. 2.4±0.09, p<0.05]、ASD径 mm[16.0±0.85:13.4±0.47, p<0.01]と有意差を認めた。在胎32週以下の早産児は2例 vs 2例、左上大静脈遺残(persistent left superior vena cava:PLSVC)を有する症例は4例 vs 1例だった。多変量解析ではPLSVC合併(オッズ比11.7、95%CI 1.4-265、p<0.05)およびASD径/体重(オッズ比6.56、95%CI 2.1-25.4、p<0.001)がPH発症と関連していた。【結語】当院における6歳未満でカテーテル検査を施行したASD症例の23.4%に肺高血圧を認めた。ASD径が大きい症例に加え、PLSVCの合併はPH発症に関与する可能性が示唆された。