講演情報

[I-P18-08]脊柱側弯を伴う心室中隔欠損術後の重度肺高血圧症例に対する陰圧対外式人工呼吸の影響

倉石 建治, 太田 宇哉, 西原 栄起 (大垣市民病院 第二小児科(小児循環器・新生児科))
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キーワード:

陰圧対外式人工呼吸器、肺動脈性肺高血圧、先天性心疾患手術後

【背景】陰圧呼吸器は胸腔内圧を下げ、特に肺の広がりにくい患者で肺高血圧(PH)に効果が期待できる。脊柱側弯、無気肺、睡眠時低換気のため睡眠時持続気道陽圧中の心室中隔欠損(VSD)閉鎖術後重度PH患者でその影響を調べた。【症例】Noonan症候群と臨床診断された20歳女性。生後9日にVSD、PHと診断され、5ヶ月で肺血管抵抗(RpI)6.5 WU・m2、肺体血流比(Qp/Qs)1.5、肺動脈絞扼手術時肺生検で絶対的手術不適応とされた。5歳時ボセンタンとシルデナフィルを内服開始し、6歳時RpI 16.3WU・m2、Qp/Qs0.72、酸素とNOに反応あり肺生検で手術適応となった。酸素療法開始後7歳でVSD閉鎖手術をうけた。術後PHありシルデナフィルをタダラフィルに、ボセンタンをアンブリセンタンに変更し、睡眠時無呼吸にアデノイド切除、アンブリセンタンをマシテンタンに変更と行うも悪化した。12歳時エポプロステノールを開始したが重症感染等で19歳時断念しセレキシパグに変更、タダラフィルをリオシグアトに変更し、トレプロスト吸入を追加したが難治である。そこで心臓カテーテル検査(カテ)時に陰圧対外式人工呼吸器TCV-100Kの影響を調べた。身長141.5cm、体重38.3kg、血圧98/54mmHg、脈拍102/分、第四肋間胸骨左縁にI度収縮期雑音あり。胸部X線上心胸郭比63%、心電図は心拍数96/分、右室肥大。心エコーで三尖弁逆流I度、圧較差83mmHg。血液検査でBNP19.8pg/mlだった。カテデータを安静時/持続陰圧-10mmH2O/強制(陰陽圧)換気-10/9mmH2Oの順に示す。心係数5.15/5.41/5.37 l/m/m2、肺体血圧比(Pp/Ps)0.84/0.81/0.81、平均肺動脈圧(mPAp)56/54/51mmHg、RpI 9.4/9.7/8.2 WU・m2、SaO286.6/87.5/86.5%。終了直後mPAp52mmHg、Pp/Ps0.70だった。【考察】陰圧対外式人工呼吸は、持続陰圧では肺血管抵抗が下がらず、強制換気が有効で直後もPp/Psは低かった。強制換気は有用な可能性があるが、SaO2は不変で低換気への急性効果は乏しく、陽圧人工呼吸に対する有益性は不明である。