講演情報
[I-P18-10]気道病変を合併したPartial Anomalous Left Pulmonary Arteryの2例
○渡邊 望, 田中 敏克, 中井 亮佑, 久保 慎吾, 三木 康暢, 亀井 直哉, 小川 禎治, 城戸 佐知子 (兵庫県立こども病院 循環器内科)
キーワード:
Partial Anomalous Left Pulmonary Artery、気管軟化、気管狭窄
【緒言】Partial Anomalous Left Pulmonary Artery(PALPA)は主肺動脈から正常な形態で起始する左肺動脈に加え、右肺動脈から起始する左肺動脈が存在することが特徴で、極めて稀な先天性血管奇形の一つである。当院で経験した2症例は気道病変を合併し介入を要したため報告する。【症例1】在胎37週1日、2963gで出生、心エコー図でASD、身体的特徴から遺伝子検査でCHARGE症候群と診断した。自宅退院後、生後2か月時点で当院を紹介受診した。心エコー図でPH所見とPALPAを疑う左肺動脈の異常分枝を認め、心臓カテーテル検査と造影CTを実施し気管前方を走行するPALPAを認めた。その後気道症状が顕在化し気管支鏡検査で異常血管による圧排性の気管軟化症と診断した。生後5ヵ月でASD部分閉鎖と左肺動脈形成を実施したが、軟化症状が遷延して抜管困難のため、気管切開を実施し自宅退院した。【症例2】在胎34週6日、1444gで出生、心エコー図でDORV(subaorticVSD), PS, PAsling. ASD, PDA, PLSVCと診断した。呼吸努力があり気管内挿管を実施、日齢5に抜管しnasal DPAPを装着した。変動する呼吸症状があり造影CTで気管後方を走行するPALPAと気管狭窄を認めた。呼吸努力の再増強があり挿管管理を再開した。容易に換気不全となるため、スライド気管形成術と左肺動脈形成術を日齢69に実施した。気道症状は軽快し、生後11か月で心内修復術を実施した。【考察】気道症状を呈する血管奇形の鑑別として、肺動脈の評価の際はPAslingとは別にPALPAを念頭に置く必要がある。PALPAは気管支と異常血管の位置関係の評価が重要であり、症例1では血管性圧排による気管軟化を呈し気管切開術を要した。症例2のタイプではPAslingに準じた先天性気管狭窄症の合併を念頭に評価をすることが必要である。【結語】気道症状を呈する心疾患患者ではPALPAを鑑別に置くことが必要である。また気道症状がなくてもPALPAでは気道評価が重要である。
