講演情報

[I-PD3-3]PTPV合併症に対し外科的rescueを行ったcritical PSの一例

櫻井 牧人1, 柏木 奈緒1, 田中 里奈1, 鍋島 惇也2, 山口 洋平1, 川畑 拓也2, 石井 卓1 (1.東京科学大学 小児科, 2.東京科学大学 心臓血管外科)
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キーワード:

PA/IVS、カテーテル治療、両側肺動脈絞扼術

【背景】純型肺動脈閉鎖、重症肺動脈弁狭窄症(PA/IVS, critical PS)は、三尖弁および右室のサイズ・形態、右室依存冠循環の有無を踏まえ、内科的Interventionと外科手術を組み合わせた段階的治療戦略が求められる疾患である。二心室修復を目指す場合、初期治療として右室減圧を目的に経皮的バルーン肺動脈弁形成術(PTPV)や外科的肺動脈弁裂開術が選択され、肺血流制御を目的とした両側肺動脈絞扼術(bilateral pulmonary artery banding:bPAB)は一般的ではない。今回、critical PSに対するPTPV中の合併症により循環動態が破綻し、外科的RescueとしてbPABが奏功した症例を経験したため報告する。【症例】在胎37週6日、出生体重2712gの男児。出生後早期よりチアノーゼを認め当院へ新生児搬送され、心エコーでcritical PSと診断した。肺動脈弁輪径6.6mm(z値-1.6)、三尖弁輪径9.2mm(z値-0.8)で右室はtripartite、右室依存冠循環は認めなかった。二心室修復を目指す方針とし、日齢4にPTPVを施行したが、手技中に心外穿孔による心タンポナーデを発症した。カテーテル検査室で緊急ドレナージを行い、ICUチームによる集中治療管理を行なったが、生理的な肺血管抵抗低下とも重なり、高度肺血流増多および急性腎不全を呈し、内科的管理では循環制御が困難となったため、日齢7に肺血流制御目的でbPABを施行した。術後は循環動態と腎機能が改善し、日齢22にBTシャント造設、動脈管結紮術および肺動脈弁切開術を施行し段階的治療へ移行した。【考察・結論】PA/IVS, critical PSでは初期治療から内科と外科の協働を前提とした戦略的判断が重要である。本症例は、治療優先順位の再評価と適切なタイミングでの外科的Rescueが救命につながった一例であり、ハートチームによる柔軟かつ即応的な連携の重要性を示唆する。