講演情報

[I-SY1-3]小児における僧帽弁置換術-狭小弁輪に対する手技の工夫と治療成績-

和田 直樹1, 小森 悠矢1, 松沢 拓弥1, 正谷 憲宏2 (1.榊原記念病院 心臓血管外科, 2.榊原記念病院 集中治療科)
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キーワード:

僧帽弁置換術、狭小弁輪、再手術

【背景】小児における僧帽弁置換術(MVR)は弁輪径に比して大きな人工弁を選択することが多く手技に工夫を要することも少なくない。【目的】18歳未満のMVRの手術成績から手技の妥当性を評価し手術動画でそのポイントを紹介する。【対象】2000年から2025年までに当院で施行した18歳未満のMVR121例(初回MVR群86例、reMVR群35例)。【結果】MVR群の手術時年齢中央値は3(IQR:0-7)歳、体重は10.7(7-19)kg。観察期間11(5-17)年で手術死亡3例、遠隔死亡3例認め、生存率は10年:93.3%。35例が再手術となり再手術回避率は5/10年:74.5%/63.3%。縫着の際の補助的手技(補助)は13例で施行、縫着を左房側に偏位(LA):7例、心房中隔側で偏位(IAS):2例、人工血管を縫着するChimney法(C法):4例、内2例に左房パッチ拡大(LAP)を行った。この13例に死亡はなく再手術(初回MVRからの期間)は8例、LA:5例(2年)、IAS:2例(10.5年)、C法:1例(3年)でLAの2例は血栓弁であった。初回MVR時に16-17mmが選択された症例は32例(補助あり:11例)、月齢:8(5-24)、体重:6.4(4.7-8.1)kg。この内19例がreMVRとなりreMVR回避率は5/10年:70.2/37.6%であった。補助(あり/なし)でのreMVR回避率は1年:91/100%、3年:45.5/93.8%とWilcoxon検定で有意差を認めた(p<0.05)。reMVR群は手術時年齢が11(7-13)歳、体重は30(18-41)kg。補助的手技はIAS:13例、C法:4例 、Manouguian(M):2例、LAP:3例。人工弁サイズは中央値で16(16-18)mmから20(19-20)mmへ拡大可能であった。LAPを併用した代表的症例を提示する。【症例1】5か月、4.5kgのShone complex。MSに対しC法にLAPを併用した。【症例2】3歳、14kgのShone complex。LA法後にAS、MSが進行しM法にLAPを併用した。【結語】小児におけるMVRは狭小弁輪症例が多く手技上の工夫を要する。その手技によっては比較的早期の再介入が必要となる可能性があり、左房拡大形成を含めた手技の工夫が重要である。