講演情報

[I-SY2-2]PDAステント留置後の大動脈弓再建:swing-back+chimney法の有効性について

松田 健作, 玉井 夢果, 永瀬 晴啓, 原田 雄章, 中野 俊秀 (福岡市立こども病院 心臓血管外科)
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キーワード:

大動脈弓再建、PDAステント、swing-back+chimney法

【背景と目的】当院ではハイリスク症例やYasui手術待機などのため、初回手術時に大動脈弓再建が困難で動脈管依存性体循環維持が必要な症例に対して、PDAステント留置術を施行している。大動脈弓再建にswing-back+chimney法を用いた手術動画を供覧する。【症例】HLHS variant (DORV, MA, CoA)に対して日齢7に両側肺動脈絞扼及び心房中隔作成術を施行。肺のコンディションが不良であり1ヶ月時にPDAステント留置術を施行した。その後10ヶ月、4.6kgでNorwood+BDG術を施行した。大動脈弓の再建は、上行-下行大動脈間距離が長く、swing-back+chimney法を用いて行った。下行送血を行い下行大動脈を遮断、PDAステントを除去。心停止後、上行大動脈を離断しswing-back法により上行大動脈と下行大動脈の端々吻合を施行。続いて左右肺動脈を主肺動脈から切離し、chimneyを作成。主肺動脈とswing-back法で再建したarchの端側吻合を行い大動脈弓を再建した。上行大動脈は主肺動脈に端側で吻合した。大動脈弓で圧較差を10mmHg認めたため、主肺動脈とswing-backで再建したarch吻合部の前面にePTFE patchの補填を行った。術後カテーテル検査で再建大動脈弓の圧較差はなく、CT検査では広いaortopulmonary spaceが確保されており、Fontan手術待機の状態である。【考察】これまで当院では、PDAステント留置後の大動脈弓再建を45例経験しており、そのうち11例にswing-back法(うち9例でchimney法併施)を施行した。CT解析によるswing-back群とnon swing-back群で大動脈間距離はswing-back群で大きく(21.9±1.5 mm vs 17.5±0.8 mm; p=0.01)、術後aortopulmonary area indexは両群間に差はなかった(479±46 mm2/cm2 vs 434±26 mm2/cm2; p=0.20)。swing-back+chimney法はPDAステント留置後の上行-下行大動脈間距離の長い症例に対して、十分なaortopulmonary spaceを確保できる有効な治療オプションになり得る。