講演情報

[I-SY2-3]両側肺動脈絞扼術、動脈管stent留置後の大動脈弓離断に対して、大動脈弓再建に鎖骨下動脈を用いてNorwood手術を施行した2例

宇多 佑介1, 金谷 知潤1, 谷本 和紀1, 手繰 優太1, 石井 陽一郎2, 浅田 大2, 松尾 久実代2, 青木 寿明2, 津村 早苗1 (1.大阪母子医療センター 心臓血管外科, 2.大阪母子医療センター 循環器科)
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キーワード:

大動脈再建、動脈管、動脈管ステント

【背景】
両側肺動脈絞扼術(Bil. PAB)と動脈管(PDA) stentからなるhybrid治療は、体循環を維持し、体格や左心系の成長を観察した上で治療方針を決定するのに有用な治療戦略であるが、Stentが下行大動脈に及ぶ場合があり、大動脈弓再建において切除範囲の拡大を要し、再建に工夫を要する。
今回、Bil. PAB、PDA stent留置後のNorwood手術で、大動脈弓再建に鎖骨下動脈(SCA)を用いることで狭窄のない再建を成し得た症例を経験したため報告する。
【症例1】
2326gで出生。大動脈弓離断(IAA type B)、右鎖骨下動脈起始異常(ARSCA)、心室中隔欠損(VSD)、大動脈弁狭窄(AS)と診断された。生後3日にBil. PABを施行後、PDAの狭小化を認め、生後23日にPDA stent 2個(全長26mm)が留置された。
【症例2】
3406gで出生。生後1日でチアノーゼを認め当院搬送となり、IAA(type A)、VSD、ASと診断された。生後3日にBil. PABを施行し体重増加を待っていたが、PDAの狭小化を認め、生後64日にPDA stent(全長17mm)が留置された。
【手術】
両例とも再評価で大動脈弁輪径が小さいためYasui手術へ向かう方針とし、症例1は生後7ヶ月で、症例2は1歳でNorwood手術を施行した。
両例ともstentは下行大動脈まで及んでおり、stentを下行大動脈壁と一塊に切除した。下行大動脈の断端から大動脈弓の吻合予定位置までの距離が長いため、症例1ではLt. SCAとARSCAを離断(rt. SCA末梢は右総頚動脈に移植再建)し、症例2ではLt. SCAを離断して、それぞれsubclavian flapとして大弯側に使用した。小弯側は拡張した肺動脈壁をパッチとして用い、両例とも術後経過は良好で、吻合部狭窄も気管支狭窄も認めなかった。
【結後】
PDA stent留置後の大動脈弓再建において、鎖骨下動脈の使用は有用な方法の一つであると考えられた。