講演情報
[I-SY2-5]末梢性肺静脈狭窄に対する肺静脈ステント留置後の外科的再介入の経験
○荒木 幹太1, 石津 寛治1, 鍵崎 康治1, 佐々木 赳2, 藤野 光洋2, 川崎 有希2, 吉田 葉子2, 鈴木 敏嗣2, 杉山 央2, 小澤 秀登1 (1.大阪市立総合医療センター 小児心臓血管外科, 2.大阪市立総合医療センター 小児循環器・不整脈内科)
キーワード:
末梢性肺静脈狭窄、肺静脈ステント、ステント抜去
当院では総肺静脈還流異常(TAPVC)修復術後の心嚢外の末梢性肺静脈狭窄に対しては、限局的な狭窄でさらに末梢肺静脈の開存が認められる症例に対しては、肺静脈ステント留置を行っている。肺静脈ステント留置後は、内膜増生などによるステント内狭窄、及び成長に伴うステント径の相対的狭窄に対し、外科的再介入を要する。今回我々は、肺静脈ステント留置後の外科的再介入の手術ビデオを提示する。【症例】2015年から2025年の間、当院にて修復術を行ったTAPVC 17例のうち、介入を要するPVOを5例に認め、うち2例で末梢性肺静脈狭窄を認め肺静脈へのopen stent留置術を施行。その後、肺静脈ステントへの経皮的バルーン拡張術(それぞれ6回)を繰り返しながら、1例は成長に伴うステント径の相対的狭窄に対し、もう1例は内膜増生によるステント内狭窄に対し、stent留置術後2年3カ月、及び1年9ヵ月で外科的再介入を施行。手術は、人工心肺使用下、心停止下に、経中隔にて左房内にアプローチ。2例ともステント内腔は線維性組織の著明な増生で狭窄しており、左房開口部が閉塞しかかっていた。ステント外側から内側に押しつぶすようにしながら電気メスにて周囲組織ごとステントを抜去。ステント抜去後の肺静脈は結合組織にて内腔が維持されており、ステント留置部より末梢側の肺静脈の内膜をアンカリングしながら、前回よりも大口径のステントを目視下、及びレントゲン透視下に、末梢肺静脈の分枝などの位置に注意しながら再留置した。左房内腔に突出したステントは、左房壁側に折り返し、左房壁と固定。最後に、開窓付きパッチにて心房中隔を閉鎖した。【まとめ】末梢性肺静脈狭窄に対する肺静脈ステント留置後に、再度、外科的にステントを抜去し、新たなステント留置を施行し得た。カテーテル治療、及び外科治療を時期を逸さずに計画的に介入することで、肺静脈還流を維持することが可能であった。
