講演情報

[II-CPD2-5]キャリア形成、指導医との対話、働き方改革…若手医師の本音と世代間ギャップ〜アンケート結果から

山田 佑也1,10, 鈴木 彩代2,10, 鍵山 慶之3,10, 井福 俊允4,10, 古河 賢太郎5,10, 小森 元貴6,10, 本間 友佳子7,10, 松岡 良平8,10, 連 翔太2,10, 渡邊 卓次9,10 (1.あいち小児保健医療総合センター, 2.福岡市立こども病院, 3.久留米大学病院, 4.宮崎県立宮崎病院, 5.東京慈恵会医科大学病院, 6.大阪大学医学部附属病院, 7.徳島大学病院, 8.九州大学病院, 9.国立循環器病研究センター, 10.未来予想図エリア U-40委員会)
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キーワード:

世代間ギャップ、働き方改革、キャリア形成

小児循環器分野は、先天性心疾患に対する高度な専門性と、一刻を争う緊急性を要する特性上、現代においても依然として高い献身性と熟練した手技の習得が不可欠な領域である。これまで本分野の発展は、医師個人の自己犠牲を厭わない献身と、長年の経験に基づく職人的な手技の練磨によって支えられてきた。現代の働き方の潮流は、「組織への忠誠と帰属」から、「個のキャリア形成」や「時間対効果の最大化」を重視する方向へシフトしているとされる。このパラダイムシフトは、同一組織内の各個人に価値観の相違を生み、日常の臨床現場におけるコミュニケーション不全や心理的摩擦を惹起する要因となりうる。世代間の差異が取り上げられることも多い。
今回、日本小児循環器学会の全会員を対象としたアンケートを実施し、若手医師の本音を抽出し、また中堅医師・指導医との比較を行う。特に重点を置くのは以下の3点である。(1)キャリア形成:目標とする医師像やロールモデルの存在、大学病院・こども病院・留学といった多様なキャリアパスの選択基準、将来の専門性維持、働き方。(2)指導医との対話:理想的な双方向性フィードバックとは何か。指導医側が「丁寧で熱心な指導」と認識している言動が、若手側には「過干渉」や「ありがた迷惑」と受け取られる、いわゆる「指導の需要と供給のミスマッチ」の問題点。 (3)働き方改革: 主治医制からチーム制への移行、ワークライフバランス、そして労働時間制限に伴う「成長スピードの鈍化」への懸念と葛藤。
本セッションでは、得られた多角的なデータを基に、現行の診療体制が抱える課題を検証する。単なる現状の不満抽出に留まるのではなく、世代間のギャップを相互理解の糧として乗り越え、小児循環器分野の未来を持続可能でより豊かなものへと昇華させるための建設的な道筋を議論したい。