講演情報

[II-OR15-03]蘇生および蘇生後におけるCPVTの早期鑑別の重要性

土屋 研人1, 本村 誠1, 野村 羊示2, 武田 勇毅1, 穂積 拓考1, 和田 翔1, 吉田 修一郎2, 村山 弘臣3, 池山 貴也1 (1.あいち小児保健医療総合センター 集中治療科, 2.あいち小児保健医療総合センター 循環器科, 3.あいち小児保健医療総合センター 心臓血管外科)
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キーワード:

CPVT、蘇生、集中治療

[背景]カテコラミン誘発多形性心室頻拍(Catecholaminergic Polymorphic Ventricular Tachycardia CPVT)は運動や情動ストレスを契機に致死性心室性不整脈を来す遺伝性不整脈症候群である.罹患率は約1/10,000と稀だが,小児心停止の原因疾患の一つとして重要である.自己心拍再開(ROSC)後の集中治療では血圧目標が小児でも弱く推奨されており,そのためにカテコラミン投与が必要となることもある.しかしCPVTではカテコラミン投与が不整脈を増悪させる可能性があり,ICUで診療チームによる早期鑑別と治療戦略の修正が重要である.[目的]蘇生中およびROSC後管理におけるCPVTの診断過程と治療内容,不整脈再発との関連を検討する.[方法]2016年2月から2026年2月までに当院PICUへ入室したCPVT症例5例を後方視的に解析した.年齢,性別,体重,発症契機,bystander CPRおよびAED使用の有無,初期心電図,ROSCまでの時間,CPVTを鑑別に挙げた時点,循環作動薬使用の有無,不整脈再発の有無,PICU退室時および6か月後のPediatric Cerebral Performance Category(PCPC)を収集した.[結果]年齢中央値8歳,体重中央値20kg,男:女=3:2例で,全例未診断で発症した.契機は運動4例情動ストレス1例で,全例bystander CPR/AED使用が行われた.初期心電図は全例心室細動で,ROSCまでの時間中央値は11分だった.CPVTを早期に疑いカテコラミン投与を回避した4例では不整脈再発を認めなかった.一方循環管理目的にカテコラミンを使用した1例で不整脈再発を認めたが,その後CPVTを鑑別に挙げ治療戦略を修正したところ不整脈は抑制された.PICU退室時PCPC中央値1.5,6か月後PCPC中央値1だった.[結論]運動・情動ストレスを契機とした小児心停止ではROSC後早期からCPVTを鑑別に挙げることが重要である.集中治療科医が経過からCPVTを疑い,循環器科医師と連携してカテコラミン回避を含む循環管理戦略に修正することは,不整脈再発の抑制や良好な神経学的転帰に寄与する可能性がある.