講演情報
[II-OR15-04]Open-ICUからSemi-Closed ICUへの移行が先天性心疾患術後周術期管理に与える影響
○相良 優佳1, 篠原 玄2, 赤司 佳史2, 仁田 翔大2, 落合 由恵2, 徳永 滋彦2 (1.JCHO九州病院 集中治療部, 2.JCHO九州病院 心臓血管外科)
キーワード:
集中治療、周術期管理、多職種連携
【背景】CHD術後の周術期管理において、ICU運営形態は人工呼吸管理や医療者の業務負担に影響を与える可能性がある。しかし、Open-ICUとSemi-Closed ICUの違いがそれらに与える影響を検討した報告は限られる。当院では2025年4月より小児集中治療医1名が赴任しそれ以前の小児心臓外科医のみによるOpenからSemi-closedへの移行を経験した。【目的】体制移行の前後におけるCHD術後の人工呼吸管理転帰と外科医の労働負荷を比較検討する。【方法】単施設後方視的観察研究。2024年1月~2025年3月(Open-ICU:O群)および2025年4月~12月(Semi-Closed ICU:S群)におけるCHD術後ICU入室症例を対象とし、術後人工呼吸管理の転帰、外科医の時間外勤務時間、夜間休日の抜管業務を検討した。【結果】対象は205例(O群125例、S群80例)で、月齢(中央値)は7vs11、染色体異常あり22%vs20%、単心室修復14%vs26%、入室時SOFA(中央値)10vs10であった。院内死亡5例、挿管のまま転院の4例を除く院内抜管196例において集中治療医の関与の有意な増加(0%vs50%、p<0.001)と夜間休日の外科医による抜管の有意な減少(12%vs1.3%、p=0.008)を認めた。術後6/24/72時間の抜管到達率(それぞれ38%vs28%/67%vs58%/74%vs72%)、再挿管率(5.8%vs2.6%)、ICU滞在期間(4.9日vs5.7日)に有意差は認めなかった。外科医の各月最長者の時間外勤務時間は有意に減少した(中央値71 vs 59時間、p=0.017)。【考察】Semi-Closed ICUへの移行により集中治療医の関与は明確化され、人工呼吸管理の短期転帰においては有意な影響を認めなかった。一方で外科医の周術期管理業務の負担軽減と、呼吸評価に基づく選択的待機抜管や気道病変合併例・鎮静管理への専門的な関与を通じ、周術期管理の質的向上に寄与した可能性が示唆される。【結論】Semi-Closed ICUへの移行により集中治療医の関与の増加と外科医の負担軽減が認められ、人工呼吸管理転帰に有意な影響は認められなかった。
