講演情報
[II-OR16-01]フォンタン循環関連合併症と心血行動態および予後との関連
○大内 秀雄1,2, 森 有希1, 森本 美仁1,2, 伊藤 裕貴2, 藤本 一途1,2, 岩朝 徹2, 白石 公2, 黒嵜 健一2 (1.国立循環器病研究センター 成人先天性心疾患センター, 2.国立循環器病研究センター 小児循環器内科)
キーワード:
フォンタン、合併症、心血行動態
背景:フォンタン(F)術後は多様な合併症(フォンタン破綻)が発症し患者のQOL低下や総死亡のリスク上昇と関連するが、これら合併症と心血行動態や心不全重症度の関連は明確でない。目的:F術後合併症と心血行動態や予後を含めた心不全重症度との関連を明らかにする。方法:F術後心血行動態が評価された553例(術後1年450例、5年386例、10年340例、15年310例、20年244例、25年172例、30年71例)の6つの合併症(蛋白漏出性胃腸症/鋳型気管支炎(PLE)、肺動静脈瘻(PAVF)、不整脈(Arr)、血栓/出血(TE/He)、重症F関連肝臓病(aFALD)、低酸素(<80%)の頻度、心血行動態、心不全重症度、総死亡との関係を評価した。結果: 全体553例ではPLE、PAVF、Arr、TE/He、aFALD、低酸素の頻度は各々7.4%、8.3%、23.3%、4.5%、6.0%、2.2%であった。低酸素を除いた全ての合併症は術後経過でその頻度は増加していた。更に、2つあるいは3つ以上の合併症を有する例は各々42例(8%)、18例(3%)存在し、術後経過でこれらの患者の割合も増加していた。単一合併139症例(25%)では各合併症での心血行動態や予後との関連は明確でなかったが、合併数の増加は中心静脈圧と心室拡張末期圧の上昇、低酸素血症頻度増加、運動能低下、BNP上昇、そして高い総死亡リスクと関連した(全てp <0.0001)。結論: 多くのF関連合併症は術後経過と伴い発症頻度と複数合併症例が増加する。特に合併症の重複は循環不全と心不全の悪化を加速し総死亡リスクを高める。
