講演情報
[II-OR17-01]年齢別素材選択に基づく再右室流出路再建の中長期成績-生体弁 vs Bulging sinus及び弁付ePTFE導管-
○曹 宇晨1, 小出 昌秋1, 八島 正文1, 中嶌 八隅2, 宮崎 文2, 井上 奈緒2, 内山 弘基2 (1.総合病院聖隷浜松病院 心臓血管外科, 2.総合病院聖隷浜松病院 小児循環器科)
キーワード:
右室流出路再建、生体弁、Bulging sinus及び弁付ePTFE導管
【背景・目的】外科的再右室流出路再建(re-RVOTR)において,当院では20代を目安として若年者にはBulging sinus及び弁付ePTFE導管(ePTFE-VC),高年者には生体弁(BV)を選択してきた.しかし,年齢に基づく素材選択戦略の妥当性を検証した報告は限られている.本研究では,本戦略に基づくPVRの中長期成績を検討した.【方法】2008-2025年に当院でre-RVOTRを施行され,2年以上追跡された先天性心疾患患者46例を対象とした後方視的観察研究.BV群18例とePTFE-VC群28例に分類.主要評価項目は中長期死亡・再介入とし,副次評価項目は術後早期及び中長期の肺動脈弁逆流(PR),肺動脈弁最大流速(Vmax)とした.連続変数は中央値[IQR]で示した.中長期PR≧moderateに関連する因子を探索的に検討した.【結果】re-RVOTR時年齢はBV群37.3[32.9-48.8]歳,ePTFE-VC群15.7[9.7-22.4]歳(p < 0.001).追跡期間はBV群9.7[6.6-11.4]年,ePTFE-VC群8.9[5.9-12.8]年であり(p=0.77),中長期死亡は両群とも認めなかった.再介入はBV群で1例(人工弁感染)認めた.術後早期PRに有意差はなかったが(p=0.20),術後早期VmaxはePTFE-VC群で有意に低値であった(1.60 vs 1.83 m/s,p=0.01).中長期PRは両群で有意差を認めなかったものの(p=0.50),PR≧moderateはePTFE-VC群で4例(14%)に認め,BV群では認めなかった.中長期Vmaxは両群で同等であった(p=0.18).ePTFE-VC群における探索的解析では,中長期PR≧moderateは術後早期PR≧mildと関連していた.【結語】年齢別素材選択戦略に基づく外科的PVRは,中長期的に良好な生存および再介入回避率を示した.ePTFE-VCは若年者において良好な初期血行動態を示す一方,遠隔期にPR進行を来す症例があり,術後早期の弁機能評価が重要であると考えられた.

